第83期順位戦C級1組4回戦

9月3日、C級1組4回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、3連勝の好スタートを切った出口若武六段と、実力者黒田尭之五段の対局です。先手の出口六段が相掛かりに誘導し、黒田五段は飛先の歩を交換してからひねり飛車で応じます。出口六段は銀冠に囲って6筋と8筋の位を取り、黒田五段が△3九角と打ち込んで馬を作ると、飛車を3筋に寄せて歩を伸ばします。黒田五段は飛車を2筋に寄り、出口六段が飛銀両取りに▲3五角と打つと、銀を取らせて馬を作らせる代わりに、竜を作って桂香を拾います。出口六段は後手の玉頭から攻め掛かり、黒田五段が△7五馬と銀を食いちぎり、金銀両取りに△5八銀と打って攻め掛かると、自陣に飛車を打って凌いでから攻め合います。最後は黒田五段が銀で飛車を剥がして△8六飛と王手し、飛車で金を食いちぎって即詰みに討ち取りました。

他の主な対局結果は以下の通りです（左が勝者）。
　都成竜馬七段 － 村田顕弘六段
　斎藤明日斗五段 － 真田圭一八段
　冨田誠也五段 － 畠山成幸八段
　高田明浩五段 － 阿部隆九段
　藤本渚五段 － 千葉幸生七段

私が注目している斎藤(明)五段、冨田五段を含む4人がが4勝0敗となりました。出口六段、藤本五段ら7人が3勝1敗で追っています。次の5回戦では、門倉五段vs冨田五段の全勝同士の対局が組まれていますので、注目したいと思います。