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第83期順位戦C級1組の展望

第83期順位戦の対戦表が発表されています。
今期の順位戦のC級1組は、34人が参加して10局ずつ戦い、上位3人が昇級し下位7人に降級点(*)が付きます。前期は9勝1敗までの2人と、8勝2敗で順位が上の1人が昇級を果たしました。一方、2勝8敗以下の3人と3勝7敗で順位が下の2人に降級点が付きました。今期は人数が増えて混戦が予想されますが、昇級に向けては9勝を目指して戦いたいところです。

日本将棋連盟HPより引用

今期の注目棋士をリストアップしておきたいと思います。

都成竜馬七段
2016年プロ入りの34歳。
新人王戦で史上初めて三段時代に優勝していますが、三段リーグを抜けるのに17期を要し年齢制限ギリギリでプロ入りを果たした苦労人です。前期は8勝2敗の好成績ながら順位の差で次点に泣きましたが、今期こそ昇級を目指します。

出口若武六段
2019年プロ入りの29歳。
叡王戦でタイトル挑戦経験のある若手実力者の一人です。前期は昇級した伊藤(匠)七段と古賀六段に土を付けましたが、7勝3敗で惜しくも昇級を逃しました。本来の実力を発揮できれば、昇級の有力候補です。

斎藤明日斗五段
2017年プロ入りの25歳。
各棋戦で上位に顔を出す若手実力者の一人です。第81期に全勝でC級2組を抜け、前期も7勝3敗の好成績で順位を上げており、今期は更なる飛躍が期待されます。

冨田誠也五段
2020年プロ入りの28歳。
王位リーグ入りの経験があり、ABEMAトーナメントでもお馴染みの好青年です。前期は9勝1敗でC級2組を抜け、今期は連続昇級を目指します。

高田明浩四段
2021年プロ入りの21歳。
藤井竜王名人や伊藤(匠)七段と同学年の新鋭です。2人の実績にはまだまだ及びませんが、昨年度の成績は7割を超え、前期は9勝1敗で昇級を果たしており、今期は更なる飛躍を期待しています。

藤本渚四段
2022年プロ入りの18歳。
昨年度は勝率0.850を記録した大型新人です。初参戦の王位リーグでは紅組優勝まであと一歩と迫り、竜王戦では6組優勝と、勢いは止まりません。前期はC級2組で1期抜けを果たし、今期は連続昇級を目指します。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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