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第70期王座戦挑戦者決定トーナメントの展望

王座戦挑戦者決定トーナメントは、シード棋士と予選から勝ち上がった棋士16人で行われます。今期シードされている7人は、前期ベスト4の木村一基九段、佐藤康光九段、飯島栄治八段、石井健太郎六段と、藤井聡太竜王、渡辺明名人、豊島将之九段です。今期の二次予選は既に終了し、挑決トーナメントの組み合わせが以下の通り発表されています。

日本将棋連盟HPから引用

前期挑戦者の木村九段のブロックには、二次予選で三枚堂七段や増田(康)六段などの若手精鋭を降した阿久津八段、二次予選で斎藤慎太郎八段を降した出口若武六段、他棋戦でも活躍の目立つ西田拓也五段が入りました。ベスト4の有力候補として、叡王戦で挑戦者に名乗りを上げて勢いのある出口六段を挙げておきたいと思います。

前期挑決まで勝ち進んだ佐藤(康)九段のブロックには、八冠制覇を目指す藤井竜王、二次予選で広瀬八段や郷田九段などの強豪を降した千田翔太七段、藤井竜王との対戦成績で3勝2敗とリードする大橋貴洸六段が入りました。ベスト4の有力候補はもちろん藤井竜王ですが、1回戦の大橋六段との対局が非常に注目されます。

前期ベスト4の飯島八段のブロックには、シードの豊島九段、二次予選で八代七段や三浦九段などの強豪を降した丸山忠久九段、二次予選で行方九段や高見七段などの実力者を降した近藤誠也七段が入りました。ベスト4の有力候補として、昨年度の無冠転落からタイトル奪還に燃える豊島九段を挙げておきたいと思います。

前期ベスト4の石井六段のブロックには、シードの渡辺名人、二次予選で佐々木(勇)七段や羽生九段などの強豪を降して一次予選から駆け上がった高野智史六段、二次予選で澤田七段や稲葉八段などの実力者を降して一次予選から勝ち上がった服部慎一郎四段が入りました。ベスト4の有力候補は渡辺名人ですが、昨年に続いて石井六段との同門対決が実現するのか注目したいと思います。叡王戦で挑決まで勝ち進んだ服部四段の活躍も楽しみです。

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