第36期竜王戦ランキング戦の展望（1-3組）
第35期竜王戦は藤井聡太竜王の防衛で幕を閉じましたが、早くも第36期竜王戦のランキング戦が開幕しています。竜王戦は1-6組に分かれてランキング戦を行い、1組の上位5人、2組の上位2人、3-6組の上位1人の全11名が決勝トーナメントに進出します。今回は1-3組のメンバーと組み合わせを確認しておきたいと思います。
1組
1組からはランキング戦の優勝者と準優勝者、準決勝敗退者による3位決定戦の勝者、2回戦敗退者による4位決定戦の勝者、1回戦敗退者による5位決定戦の勝者の5人が決勝トーナメントに出場します。つまり、2回負けるまで決勝トーナメント出場の可能性が残ります。逆に5位決定戦の初戦敗退者4人が2組に降級します。16人中5人が決勝トーナメント進出し4人が降級という、1勝の違いで浮き沈みの激しいクラスになっています。
左の山から決勝に進出する有力候補は、2期連続で1組優勝を果たしている永瀬王座でしょうか。昨年度の不振から脱した羽生九段、棋王戦挑戦まであと一歩まで迫った佐藤(天)九段も決勝トーナメント進出を期待したいと思います。
右の山から決勝に進出する有力候補は、やはり永世竜王の資格を持つ渡辺名人だと思います。前期は七番勝負で藤井竜王を苦しめた広瀬八段、順位戦A級で粘り強い稲葉八段も決勝トーナメント進出を期待したいと思います。
2組
2組からはランキング戦の優勝者と準優勝者が決勝トーナメントに出場します。既に1回戦がすべて終わっています・
左の山から決勝に進出する有力候補は、期待も込めて佐々木(勇)七段を挙げたいと思います。順位戦A級で藤井竜王に土を付けた菅井八段、まだまだ剛腕健在の佐藤(康)九段も2回戦に進んでおり、楽しみなカードが続きます。
右の山から決勝に進出する有力候補は、前期はまさかの1組から陥落を喫した豊島九段と思います。順位戦A級で鎬を削る斎藤(慎)八段、進境著しい若手の増田(康)六段にも期待したいと思います。
3組
3組以下のクラスは、優勝者のみ決勝トーナメントに出場します。
左の山から決勝に進出する有力候補は、飛躍が期待される近藤(誠)七段でしょうか。竜王戦で活躍が目立つ梶浦七段が1回戦で敗退したのは残念ですが、ベテランの郷田九段、若手の千田七段が上位進出を目指します。
右の山から決勝に進出する有力候補は、王座戦決勝トーナメントで藤井竜王を破って挑決まで勝ち上がった大橋六段を挙げたいと思います。ベテランの三浦九段も上位進出を目指します。
※4-6組については日を改めて投稿したいと思います。
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