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「観る将」が観た第41回将棋日本シリーズ1回戦第三局

藤井棋聖の棋聖として初めての対局となった、将棋日本シリーズ1回戦 菅井八段との対局を観戦しました。日本シリーズは慣例として和服での対局となりますが、着こなしも慣れてきて貫禄が漂い、棋聖と呼ばれることにもまったく違和感がないと感じました。

将棋は振り飛車党唯一のA級棋士となった菅井八段が四間飛車を採用し、相穴熊の戦いとなりました。菅井八段が△7三角で先手右辺をにらみ、藤井棋聖は▲2七飛と浮いて受けましたが、この飛車が終盤の菅井八段の攻めを緩和する好手だったと思います。最後は藤井棋聖が駒得を活かして後手の穴熊を攻略し勝利しました。解説の藤井九段によれば、菅井八段に特に悪手はありませんでしたが、藤井棋聖が少しずつリードを拡げる上手い指し回しだったようです。

藤井棋聖は、棋聖位獲得から中1日の対局でしたが疲れた様子もなく、今後益々の飛躍が期待されます。勝った藤井棋聖の2回戦の相手は、上位棋士の中で恐らく唯一勝ったことがないラスボス豊島竜王名人です。ここ数か月で一段と強くなった藤井棋聖が、どのような戦いを魅せてくれるのかとても楽しみです。

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