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第82期順位戦C級1組6回戦

10月17日に順位戦C級1組6回戦の一斉対局がありました(伊藤匠七段戦は竜王戦との兼ね合いで前倒し)。

私が注目していたのは、竜王戦七番勝負を戦っている伊藤匠七段と、今期4勝0敗と好調の斎藤明日斗五段の対局です。先手の斎藤五段が角換わりに誘導し、相早繰り銀の将棋となります。伊藤七段が7筋から仕掛けると、斎藤五段は2筋を継ぎ歩で攻めます。伊藤七段は△6六銀と前進し、斎藤五段が飛車を6筋に回して銀に当てると、△8四角と打って銀に紐を付けます。斎藤五段が後手の角を追い、▲8四角と合わせると、伊藤七段は飛車を角と交換し、△7三角と自陣に打ちます。斎藤五段が▲6七金とぶつけて目障りな銀と交換すると、伊藤七段は△6六金と打ち直して飛車を追います。斎藤五段が▲8三歩成と"と金"を作って角に当てると、伊藤七段は△4六角と銀を食いちぎり、9筋の歩を取り込んで飛車に当てます。優勢になった斎藤五段は構わず▲8二飛と後手陣に打ち込み、▲6二銀と王手しますが、伊藤七段は玉をかわして飛車を取り、△5七金~△5七同角成と先手玉を追い詰めます。斎藤五段は連続王手で後手玉に迫りましたが届かず、伊藤七段が逃げ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 黒田尭之五段 - 宮田敦史七段
 出口若武六段 - 北島忠雄七段
 都成竜馬七段 - 阿部健治郎七段
 西田拓也五段 - 金井恒太六段
 服部慎一郎六段 - 窪田義行七段

私が注目している都成七段と服部六段が、古賀五段とともに5勝0敗で昇級争いをリードしています。出口六段と西田五段は4勝1敗、伊藤(匠)七段は3勝2敗で追っています。順位戦も折り返しとなり、後半戦も昇級を目指して頑張って欲しいと思います。


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