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第82期順位戦C級1組8回戦

12月5日に順位戦C級1組8回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、今期6勝0敗とトップを並走する古賀悠聖五段と、4勝2敗で昇級に向け負けられない出口若武六段との対局です。先手の古賀五段が矢倉を選択すると、出口六段は急戦で応じ、▲2三飛成と竜を作らせる代わりに△5七桂成と飛び込みます。出口六段は角を交換してから△6八成桂と銀桂交換し、古賀五段が飛香両取りに▲7七角と打って馬を作ると、王手金取りに△7九角と打ち込みます。古賀五段は自陣に引き付けた竜の横利きで金に紐を付け、出口六段が△3五角成と馬を作って詰めろを掛けると、▲4六香と打って馬の利きを止めます。出口六段は△2五馬と馬のラインを変え、古賀五段が▲7七馬と引き付けて竜に当てると、△4六飛と香を食いちぎり、竜取りに△5六香と打ちます。玉が馬に睨まれているので竜を動かせない古賀五段は▲5九歩と受け、出口六段が香で竜を取ると、▲1二飛と打ち込んで反撃します。出口六段が王手金取りに△5七桂と打ち、金を取って先手玉に迫ると、古賀五段は▲4三馬と切り、▲4五香と王手して後手玉に迫ります。激しい応酬が続きましたが、最後は出口六段が△6九金の王手から長手数の即詰みに討ち取りました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 伊藤匠七段 - 古森悠太五段
 黒田尭之五段 - 宮本広志五段
 三枚堂達也七段 - 都成竜馬七段
 先崎学九段 - 西田拓也五段
 服部慎一郎六段 - 村田顕弘六段

服部六段が7勝0敗で単独トップに立ち、斎藤(明)五段と古賀五段が6勝1敗で追っています。前期に昇級したばかりの3人が昇級争いをリードする展開となっています。私が注目する伊藤(匠)七段、出口六段、都成七段、西田五段は5勝2敗となっており、上位3人より順位が上のため、まだまだ昇級の可能性を残していますので頑張って欲しいと思います。


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