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第44期女流王将戦挑戦者決定戦

9月10日、霧島酒造杯女流王将戦の挑戦者決定戦が放映されました。西山朋佳女流二冠と渡部愛女流三段の顔合わせとなっています。西山女流二冠は、武富女流初段、頼本女流初段、香川女流四段を降して勝ち上がっています。渡部女流三段は、石本女流二段、矢内女流五段、鈴木女流三段を破って勝ち上がっています。

先手の西山女流二冠が中飛車に振り、渡部女流三段は右銀を繰り出して対抗します。雁木に構えた渡部女流三段が穴熊に潜ると、西山女流二冠は飛車角に守りの銀桂を攻撃に加えて後手の玉頭から攻め掛かります。渡部女流三段は角を交換し、攻防に利かせて打ち直しますが、西山女流二冠も飛車取りに角を打ち込みます。

渡部女流三段は飛車を見捨てて薄くなった先手陣の玉頭から攻め掛かりますが、先手玉は左方面が広くて捕まりません。西山女流二冠は飛車を後手陣に打ち込んで竜を作り、桂で後手陣の金の守備力を削いで寄せ切りました。

この結果、里見香奈女流王将への挑戦者は、前期の三番勝負に敗れて失冠した西山女流二冠となりました。両者によるタイトル戦は、今年度既に女流王位戦、マイナビ女子オープン、白玲戦に続いて4シリーズ目となります。まさに現在の女流棋界を代表する2人の熱い戦いを、楽しみにしたいと思います。

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