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第82期順位戦C級1組最終11回戦

3月5日に順位戦C級1組最終11回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、7勝2敗で勝てば昇級が決まる伊藤匠七段と、ベテランの宮田敦史七段の対局です。先手の宮田七段が矢倉に組むと、伊藤七段は居玉のまま6筋から仕掛けます。宮田七段が角をぶつけて交換し、4筋から反発すると、伊藤七段は飛車取りに△6四角と打って牽制します。宮田七段が角を合わせ、2枚の銀を繰り出して押さえ込むと、伊藤七段は角を追って王手角取りに△6七桂と打って角を取ります。宮田七段は金銀両取りに▲4四桂と打って銀を剥がしますが、伊藤七段は△6七歩成と飛び込んで先手陣を乱し、銀取りに△4九角と打ち込んで寄せ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 黒田尭之五段 - 西尾明七段
 服部慎一郎六段 - 出口若武六段
 都成竜馬七段 - 飯塚祐紀八段
 西田拓也五段 - 阪口悟六段
 古賀悠聖五段 - 窪田義行七段

既に昇級を決めていた服部六段が最終局にも勝って、10戦全勝での昇級となりました。勝てば昇級となっていた古賀五段と伊藤(匠)七段も、自力で昇級を決めました。都成七段は伊藤(匠)七段と同じ8勝2敗で終えましたが、順位の差で涙を飲みました。
6人に付与される降級点(*)は、2勝以下の4人に加え、3勝7敗で順位が低い真田八段と阪口六段に付与されました。残念ながら、タイトル獲得通算5期の高橋九段は2回目の降級点で降級となりました。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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