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「観る将」が観た第70回NHK杯1回戦第16局

8月2日にNHK杯1回戦、藤井棋聖と塚田九段の対局が放映されました。NHK杯は早指し棋戦ですが、羽生五段(当時)が伝説の▲5二銀を放った加藤九段との対局など、数々の名局を生み出した棋戦であり目が離せません。塚田九段は王座獲得歴のある強豪で、「塚田が攻めれば道理が引っ込む」と評される攻め100%の棋風です。

先手の藤井棋聖は矢倉を選択し、角交換後に▲4一角~▲2三角成と仕掛けます。塚田九段はこの攻めを受け止めると、端から逆襲しやや優勢の局面を築きます。しかし解説の谷川九段によれば、△6九角に対して▲4七歩と受けた手の判断が素晴らしかったようで、▲1二角から再度攻勢に転じた藤井九段が、最後は即詰みに打ち取りました。

対局後塚田九段は、藤井棋聖に攻められた際の圧力を「異様にきついんですよ」と語っていましたが、新鋭との攻め合いに満足感も感じているように思いました。

藤井棋聖の2回戦の相手は木村王位です。進行中の王位戦七番勝負と合わせ、こちらも注目していきたいと思います。

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