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第31期銀河戦決勝トーナメントの展望

銀河戦は、パラマス方式の本戦トーナメントを8つのブロックに分かれて行い、各ブロックの最終勝ち残り者と最多勝ち抜き者の16名が決勝トーナメントを戦います。今期は決勝トーナメントの組み合わせが発表され、11月7日から放映が始まりましたので、顔ぶれを確認しておきたいと思います。

日本将棋連盟HPより引用

今期は8つのブロック中4つのブロックで、第一シードに相当する最後に登場した棋士が敗れる波乱の展開となりました。中でもBブロックでは伊藤匠七段が8人抜きで最終勝ち残り者となり、1人抜きの杉本和陽五段が最多勝ち抜き者として決勝トーナメントに駒を進める珍現象も起きています。こうした中、前期優勝の藤井聡太銀河、渡辺明九段、豊島将之九段、永瀬拓矢九段らは、順当に最終勝ち残り者として決勝トーナメントに登場します。

それでは、ブロックごとの状況も確認していきましょう。

一番左のブロックには、最終勝ち残り者として藤井聡太銀河と千田翔太七段が、最多勝ち抜き者として西川和宏六段と斎藤明日斗五段が入りました。ベスト4の有力候補は絶対王者の藤井銀河ですが、本戦トーナメントで7人抜きを果たして勢いに乗る斎藤(明)五段がどこまで食い下がれるか楽しみにしたいと思います。

左から二番目のブロックには、最終勝ち残り者として豊島将之九段と山崎隆之八段が、最多勝ち抜き者として渡辺和史六段と杉本和陽五段が入りました。ベスト4の有力候補は豊島九段ですが、早指しに定評のある山崎八段にも十分チャンスがあると思います。

右から二番目のブロックには、最終勝ち残り者として永瀬拓矢九段と伊藤匠七段が、最多勝ち抜き者として野月浩貴八段と阪口悟六段が入りました。ベスト4の有力候補は王座戦で藤井銀河に食い下がった永瀬九段ですが、竜王戦挑決三番勝負で連勝した伊藤(匠)七段にも期待したいと思います。

一番右のブロックには、最終勝ち残り者として渡辺明九段と丸山忠久九段が、最多勝ち抜き者として森内俊之九段と矢倉規広七段が入りました。ベスト4の有力候補は渡辺(明)九段ですが、久し振りに決勝トーナメント進出を果たした森内九段にも期待したいと思います。

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