ABEMA地域対抗戦のチームメンバーが決定
1月6日、「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」の監督会議が放映され、各チームのメンバーが決定しました。早速ですが各チームのメンバーを確認しておきたいと思います。
今回のルール及びメンバー予想を昨年投稿していますので、興味がありましたらご参照ください。
※以下に記載した勝敗は団体戦となった第3回以降のABEMAトーナメントにおける通算成績(筆者調べ、ABEMA師弟トーナメントは含まず)
北海道・東北
(北海道・青森・秋田・岩手・山形・宮城・福島)
監督:屋敷伸之九段(3勝6敗)
広瀬章人九段(20勝11敗)
野月浩貴八段(3勝3敗)
戸辺誠七段(11勝7敗)
小山怜央四段(初出場)
人選としてはベテランの野月八段が少し意外でしたが、早指しが得意で今年度の銀河戦や東西対抗での活躍が評価されたのかもしれません。広瀬九段をエースとして、戸辺七段がチームに勢いをもたらせば上位進出も狙えそうです。新鋭の小山四段の活躍も楽しみです。
関東A
(茨城・栃木・群馬・千葉・埼玉)
監督:羽生善治九段(12勝12敗)
木村一基九段(25勝15敗)
佐々木勇気八段(19勝22敗)
近藤誠也七段(18勝18敗)
石井健太郎六段(9勝9敗)
人選にサプライズはありません。昨年のABEMAトーナメントでは勝率100%で最高勝率賞を獲得した羽生九段をはじめ、経験豊富な木村九段、佐々木八段、近藤七段には大崩れしない安定感があり、強敵相手にも接戦に持ち込めそうなチーム力だと思います。
関東B
(東京・神奈川)
監督:渡辺明九段(18勝17敗)
森内俊之九段(18勝12敗)
永瀬拓矢九段(34勝14敗)
増田康宏七段(31勝14敗)
伊藤匠七段(14勝12敗)
人選にサプライズはありません。過去の勝率2位の永瀬九段と3位の増田七段の2枚看板は強力で、伸び盛りの伊藤七段が実力を発揮すれば圧倒的な強さとなります。いざとなればベテランで実績十分の森内九段と渡辺九段が控えており、優勝候補の筆頭と言って間違いありません。
中部
(静岡・愛知・岐阜・三重・山梨・長野・石川・富山・福井・新潟)
監督:杉本昌隆八段(初出場)
藤井聡太竜王名人(29勝9敗)
豊島将之九段(11勝15敗)
八代弥七段(初出場)
服部慎一郎六段(19勝17敗)
人選としてはABEMAトーナメント出場経験のない八代七段が少し意外でしたが、朝日杯優勝経験もある実力者であり、地域性も考慮されたかもしれません。藤井竜王名人の活躍は当然として、監督が2枚看板と期待する豊島九段が苦手とするフィッシャールールを克服できるかがポイントになりそうです。今回は勝ち残り戦なので、連投を得意とする服部六段の活躍も期待できそうです。
関西A
(兵庫・京都・滋賀)
監督:谷川浩司十七世名人(5勝10敗)
佐藤康光九段(8勝19敗)
久保利明九段(11勝12敗)
稲葉陽八段(24勝13敗)
出口若武六段(10勝11敗)
監督が将棋界での実績を重視して選択したメンバーなので、ABEMAトーナメントでの勝率の良い稲葉八段と、チーム稲葉の一員として優勝を経験した出口六段に獅子奮迅の働きが求められそうです。
関西B
(大阪・奈良・和歌山)
監督:畠山鎮八段(初出場)
斎藤慎太郎八段(21勝19敗)
大石直嗣七段(初出場)
大橋貴洸七段(7勝5敗)
古森悠太五段(初出場)
ABEMAトーナメントに出場経験のない大石七段と古森五段の選出は、監督がこの2人にスポットを当てたいという思いが込められているのかもしれません。ABEMA師弟トーナメントで優勝した畠山八段と斎藤八段のコンビが、再び強い絆を見せてくれることを期待したいと思います。
中国・四国
(鳥取・岡山・島根・広島・山口・香川・徳島・高知・愛媛)
監督:山崎隆之八段(12勝12敗)
糸谷哲郎八段(18勝13敗)
菅井竜也八段(20勝11敗)
黒田尭之五段(11勝10敗)
藤本渚四段(5勝4敗)
人選にサプライズはありません。実績十分の糸谷八段と菅井八段を2枚看板としたチーム構成は強力です。個性派の黒田五段にもスパイスとしての活躍が期待できますし、昨年のABEMAトーナメントで鮮烈なデビューを飾った藤本四段の更に成長した戦いも楽しみです。
九州
(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)
監督:深浦康市九段(7勝9敗)
佐藤天彦九段(19勝10敗)
都成竜馬七段(7勝10敗)
佐々木大地七段(10勝14敗)
古賀悠聖五段(4勝5敗)
人選にサプライズはありません。佐藤九段をエースに経験豊富な都成七段と佐々木七段の活躍が期待されますし、伸び盛りの古賀五段の躍進も楽しみです。藤井竜王名人キラーの深浦九段が、監督自ら出馬するという切り札を持っているのが強みかも知れません。
優勝候補
過去のABEMAトーナメントの実績から見ると、優勝候補の筆頭は関東Bと思います。対抗には中部と中国・四国を挙げたいと思います。
今回はこれまでのABEMAトーナメントとは違い勝ち残り戦になるので、意外な棋士が勢いに乗って勝ちまくる可能性がありますし、先発の3人を選定した時点で出場順も決めるというルールなので、監督の采配も重要な要素になりそうです。また地域を代表して戦うというこれまでにない経験が、個々の実力以上のものを引き出すかもしれません。1月20日から始まるこの新しいイベントを、毎週楽しみに観戦したいと思います。
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