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観る将が将棋を指してみた(5) ~AIソフト導入編~

前回までに、観る将の私が将棋のオンライン対局をするようになった経験を書いてきました。今回は上達のためにAIソフトを導入した話を書いていこうと思います。これから将棋を指そうと思っている観る将の方に少しでも参考になればと思っていますが、諸先輩方の温かいアドバイスなど頂ければ嬉しいです。

なお、バックナンバーを下記マガジンにまとめていますので、ご興味がありましたらご覧ください。

水匠5の導入

私が観る将の仲間入りをした2020年春には、既にABEMAの将棋中継にはAIによる形勢判断やAIの推奨手が表示されていました。もしAIがなければ、私は将棋中継を長々と視聴する観る将にはなっていなかったかもしれません。それ以来ずっとAIに助けられて将棋を観戦してきた私にとって、今やトップ棋士の研究にも使われているというAIを自分の棋力向上のために使ってみるのは自然な流れでした。

ネットで調べると、水匠などの有名な将棋AIソフトと、将棋盤を表示する将棋GUIソフトを導入すれば、棋譜解析ができることがわかりました。嬉しいことにソフトは無償で公開されており、GoogleやYahoo!で検索すれば導入方法もすぐにわかります。私は早速水匠5ShogiGUIを導入し、将棋俱楽部24で対局した棋譜を解析してみることにしました。

悪手の海

棋譜解析をしてみると、評価値グラフが出てきます。プロの将棋では中盤まで互角が続くことも珍しくありませんが、私のレベルの将棋では当たり前ですが序盤から結構乱高下しています。別窓で一手毎の評価値、形勢、指し手の良し悪し、AIの推奨手、AIの読み筋などが出てきますが、悪手の多さに愕然とします。14級同士の対局では中盤以降お互いに悪手の連発で、一手毎に評価値が揺れ動くギザギザのグラフになってしまいます。気持ちが萎えそうになりますが、この悪手を減らしていくことが上達への道です。

改善への第一歩

まだShogiGUIも充分使いこなすまでに至っていないと思いますが、棋譜解析をして評価値を落としてしまったところや指し手に悩んだところで、どう指すべきだったのかを調べることはできるようになりました。

それまでは駒がぶつかると何となく取ってしまってつぶされてしまうことが多かったのですが、かわしておけば大丈夫だったという局面がありました。攻め込まれるとどうやって守るかしか考えていませんでしたが、攻め合った方が優勢になる局面もありました。AIの推奨手は、自分には到底思いつけない手を示すことも多いですが、検討という機能で候補手を5手表示させると自分でも指せそうな手で評価値がそれ程下がらない手が見つかる場合もあります。実戦でその手を見つけることができれば、着実に一歩前進できるはずです。

一人感想戦

負けた将棋はもちろん、勝った将棋でも悪手が多いので、棋譜解析して調べる作業(一人感想戦)は結構時間がかかります。対局時間より長いかもしれません。AIを導入する前は数多く指すことが上達への近道と思っていて、確かにそういう面もあったのかもしれませんが、一人感想戦をすることも上達には欠かせない勉強法だと感じています。ShogiGUIには「読み筋を継ぎ盤で見る」という機能があり、AIの読み筋を駒を動かす形で確認することができます。相手の応手も含めて難し過ぎて付いていけない面もありますが、3~5手位を確認すると自分には見えなかった攻め方や受け方がわかり、とても参考になります。

このやり方が適切かどうかわかりませんが、当面こんな形で勉強していくことにしました。次回から、こんな私が少しは上達することができたのか書いていきたいと思います。

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