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ABEMAトーナメント2023のドラフト結果

4月1日、ABEMAトーナメント2023のドラフト会議が放映され、14チームのメンバーが確定しました。各チームのメンバーを確認し、優勝候補となるチームを探っていきたいと思います。

ドラフト結果

(◎:抽選で獲得、〇:単独指名、×:抽選で外れ)
※本稿は収録当時の段位で記述します。

藤井聡太竜王:

一巡目:〇澤田真吾七段
二巡目:〇齊藤裕也四段

今回は「今までに出場されていない方から」と宣言していた通り、初出場の2人を単独指名し、東海勢で固めました。澤田七段はB級1組で昇級争いをした実力者で、早指しも苦手ではないと思いますが、秋にデビューしたばかりの齋藤四段は藤井竜王の兄弟子ということ以外まったくの未知数です。リーダー自身が全勝してチームを牽引していきたいところです。

渡辺明名人:

一巡目:〇佐々木勇気七段
二巡目:〇岡部怜生四段

今回は過去3回獲得してきた近藤七段を指名せず、実力者の佐々木(勇)七段の一本釣りに成功しました。岡部四段は春にデビューした新人ですが、王位リーグ入りするなど頭角を現わしており、勢いに乗れば面白い存在になりそうです。

永瀬拓矢王座:

一巡目:◎増田康宏六段
二巡目:〇本田奎五段

毎回指名している増田(康)六段を、3チーム競合の末に抽選で引き当てました。本田五段も22年度は公式戦で8割近い勝率と好調で、実力を発揮できれば上位進出は間違いありません。

羽生善治九段:

一巡目:◎伊藤匠五段
二巡目:×大橋貴洸六段 → 〇梶浦宏孝七段

若手実力者の伊藤(匠)五段を、抽選で引き当てました。梶浦七段も経験豊富で、バランスの良いチーム構成になっていると思います。

佐藤康光九段:

一巡目:〇高見泰地七段
二巡目:◎大橋貴洸六段

前々回優勝チームメンバーの高見七段を獲得しました。大橋六段も順位戦で3期連続昇級を果たした実力者で、楽しみなチームだと思います。

佐藤天彦九段:

一巡目:〇三枚堂達也七段
二巡目:
×佐々木大地七段 → 〇戸辺誠七段

前回は勝率10割を記録したリーダーが、経験のある三枚堂七段と戸辺七段を獲得しました。リーダーが前回同様にチームを牽引すれば、上位進出もありそうです。

豊島将之九段:

一巡目:〇木村一基九段
二巡目:〇池永天志五段

2大会連続準優勝している木村九段の一本釣りに成功しました。過去の大会では実力を発揮できていないリーダーが覚醒すれば、上位進出できそうです。

山崎隆之八段:

一巡目:〇中村太地七段
二巡目:◎佐々木大地七段

順位戦でA級に昇級した中村(太)七段を一本釣りし、経験豊富な佐々木(大)七段を抽選で引き当てました。穴のないチーム構成で、チーム力は高そうです。

広瀬章人八段:

一巡目:×伊藤匠五段 → ◎近藤誠也七段
二巡目:〇石井健太郎六段

リーダー自身が過去3回の団体戦で最高の勝率を誇り、近藤(誠)七段と石井(健)六段という実績十分の2人を獲得しました。リーダーが若い2人を牽引して上位進出を目指します。

糸谷哲郎八段:

一巡目:×増田康宏六段 → ×近藤誠也七段 → 〇森内俊之九段
二巡目:〇徳田拳士四段

抽選を2回外す不運はありましたが、レジェンド森内九段を獲得しました。春にデビューしたばかりの徳田四段は公式戦で高勝率を挙げており、勢いに乗れば面白い存在になりそうです。

稲葉陽八段:

一巡目:◎服部慎一郎五段
二巡目:◎出口若武六段

一巡目に服部五段、二巡目に出口六段と、ともに抽選でを引き当て前回優勝チームメンバーを再結成しました。波に乗ると手を付けられないメンバーで、大会初の連覇を狙います。

菅井竜也八段:

一巡目:〇船江恒平六段
二巡目:〇西川和宏六段

無抽選で同門の船江六段と初出場の西川六段を獲得しました。西川六段の将棋は観たことがありませんが、どのような将棋を指すのか楽しみです。

斎藤慎太郎八段:

一巡目:×服部慎一郎五段 → 〇黒田尭之五段
二巡目:〇冨田誠也四段

前回準優勝のリーダーが、前回はチーム「下剋上」で旋風を巻き起こした2人を指名しました。若い2人の伸びしろを考えると、今回は更に上位に食い込んでも不思議ではありません。

千田翔太七段:

一巡目:×増田康宏六段 → ×近藤誠也七段 → 〇西田拓也五段
二巡目:
×出口若武六段 → 〇藤本渚四段

初参加のリーダーが競合覚悟で有力棋士を指名しましたが、3回も抽選負けする不運となりました。秋にデビューしたばかりの藤本四段はデビュー以来6連勝を記録しており、今大会で観ることができるのは楽しみです。

ドラフトの印象

ドラフト会議も4回目を迎え、重複指名が多くて視聴者的には楽しめるイベントだったと思います。思惑通りのチームを組めたリーダーと、クジ運悪く予定とは違うメンバーで戦うことになったリーダーがいると思いますが、デビュー間もない新人が数多く指名されたのが印象的でした。
個人的には指名されそうな30名をピックアップしていました(下記投稿)が、本日指名された28名中、19名と約2/3の的中率でした。逆に約1/3をピックアップできなかったということで、あらためて予想の難しさを感じます。

優勝候補チームの予想

今回の優勝候補には、以下の4チームを挙げておきたいと思います。
チーム渡辺
2大会連続準優勝に貢献してきた佐々木(勇)七段は頼もしい存在です。新鋭の岡部四段が波に乗れば、優勝も見えてきます。
チーム永瀬
前回9割超えの勝率を記録した増田六段と、公式戦で高勝率を挙げている本田五段を獲得し、実力的には優勝候補筆頭と思います。
チーム広瀬
安定感のある近藤(誠)七段と石井(健)六段を獲得し、リーダー自身が牽引できれば優勝してもおかしくないチーム構成だと思います。
チーム稲葉
前回優勝チームメンバーを再結成しており、優勝候補からは外せません。若い2人が前回同様の活躍ができるかが鍵を握ります。

優勝候補に対抗するチームとして、更に6チーム挙げておきたいと思います。
チーム藤井、チーム天彦
リーダーが圧倒的に強く、相手チームのエースを倒せば上位進出も可能です。
チーム羽生、チーム豊島、チーム山崎
有力メンバーを獲得し、バランスの取れたチーム構成になっています。
チーム斎藤
勢いに乗ると止められないパワーを感じます。

エントリーチームのメンバーが確定したら、予選各リーグの展望を考えていきたいと思っています。

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