奨学金チャンネル

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このチャンネルでは、奨学金バンクの情報はもちろん、奨学金の現状や大学の事情、企業の認識など、奨学金に関わる様々なテーマで発信していきます! https://lit.link/shogakukinhensai

最近の記事

奨学金バンクの参考にもしたインシュアテック企業「Lemonade」

今日は奨学金とは、ちょっと視点を変えてお話したいと思います。 私たちが展開している奨学金バンクのビジネスモデルの構築において、実は非常に参考にしたビジネスがあります。 そのビジネスとは、日本の会社ではありませんが、アメリカのLemonadeという会社です。Lemonadeは「インシュアテック」と呼ばれる保険業界を変革した企業で、スマホカメラで何か話すだけで保険の支払い手続きが完了するなど、テクノロジーを駆使して極めて効率化されたサービスを提供しています。 私が特に素晴ら

    • 大学の学費を無償化してほしい

      今日は、ソニー生命さんが実施した子供の教育資金に関する調査レポート2024についてお話ししたいと思います。 調査データによると、高校生以下や浪人生をお持ちの親御さんに対し、「大学の学費を無償化してほしいですか」という質問に対して、8割強の親御さんが無償化してほしいと回答しているそうです。 これは大学進学や浪人をしている子供を持つ親御さんにとって自然な要望かもしれませんが、その割合が8割強というのはかなり高い数字です。 学生たちは大学進学に向けて頑張って猛勉強している一方

      • アメリカの奨学金と日本の奨学金

        先日に続き、アメリカの奨学金と日本の状況を比較してお話ししたいと思います。 アメリカでは私立大学や名門校の学費は高額で、奨学金は多様ですが返済が不要な給付型は狭き門です。 一方、日本ではまだ給付型奨学金が比較的利用しやすいと思います。 しかし、日本も将来的にはアメリカと同様に大学費用が増加し、給付型奨学金が利用しづらくなる状況が訪れるかもしれません。 これからは何かしらかの借金をして学校に通わなければならない時代がやってくるかもしれません。 奨学金の市場や問題解決におい

        • 奨学金の保証人になる人がいません

          最近私がいろんなSNSにアップさせていただいている動画投稿の中で、奨学金に関する質問をいくつかいただきました。 その中で、保証人が必要と言われている奨学金に関する相談がありました。 奨学金の中には保証人が必要な奨学金がありますが、日本学生支援機構が出している奨学金には、主に「機関保証」と「人的補償」の2つの方式があります。 人的補償は、連帯保証人が必要な奨学金ですが、機関保証制度を利用すれば、保証人を立てずに奨学金を借りることができます。 書き込んでくださった方が、どの

        奨学金バンクの参考にもしたインシュアテック企業「Lemonade」

          教員になったら奨学金全額免除!?

          先日のニュースで、教職員になった大学院生の奨学金が全額免除されるという話題が取り上げられました。文部科学省の方針により、この免除が決定されました。 優秀な学生が教職に就くことを後押しする狙いがあるようですが、この取り組みにはさまざまな意見があります。 奨学金返済は重要ですが、それが教職に就くことを目指す理由となるべきか、といった議論があります。 私は、奨学金返済は一つの目的であり、その後の選択は個々の能力や適性によって決まるべきだと考えます。 奨学金返済の免除政策が、将来

          教員になったら奨学金全額免除!?

          若手の生計と奨学金について

          奨学金バンクのお話をさせていただく中で、新卒や若手の方々の奨学金返済支援しましょうと言う話をよくさせていただきます。 彼らがどのように生活しているか、収入をどのように使っているかについて、なかなか伝わりにくいかもしれませんが、今度はコラムで詳しくお伝えしたいと思います。 現在、大卒者の平均年収は約250万円であり、平均月収は21万円程度です。 最近は物価対策で月収が22万円や23万円に上がるケースもありますが、その大半は物価の上昇によるものです。 給与からは約4万円から

          若手の生計と奨学金について

          あしなが育英会、奨学金申請過去最多で資金足りず

          先日、ニュースでも取り上げられたあしなが育英会の奨学金について話したいと思います。 あしなが育英会は、特に高校生向けの奨学金を中心に支援を行っている団体です。 最近のニュースによると、過去最多の1,800名以上の申し込みがありましたが、資金不足のため採用率は約45%にとどまっていました。 申し込み数の増加は、物価高騰などの影響で家庭の収入が減少していることが背景にあります。 あしなが育英会は、病気や災害により親を失った家庭などに奨学金を支給していますが、物価高騰に基づきニー

          あしなが育英会、奨学金申請過去最多で資金足りず

          アメリカの奨学金の現状

          奨学金バンクのお話をしていると、最近よく質問されるのが、アメリカの奨学金についてです。 実際、アメリカでは奨学金を借りている人が多く、学費の高騰がその背景にあります。 私立大学の場合、年間の授業料は平均で300〜400万円で、名門校だと500万〜600万円にも及ぶそうです。 このため、約7割の学生が奨学金や学資ローンを利用しています。 アメリカの奨学金は多種多様で、連邦政府や州からの支援などがあります。 しかし、これらの奨学金には返済義務がないものも多いのが特徴です。 これ

          アメリカの奨学金の現状

          マイナス金利解除!奨学金返済にどれぐらい影響ある?

          3月の日銀金融政策決定会合での金利引き上げについて話したいと思います。 これまでマイナス金利政策が続いてきましたが、今回政策金利が0から0.1%に引き上げられることがニュースになっています。 過去約10年間で奨学金は約2兆円に増加しており、特に貸与型の奨学金が中心です。 この0.1%の金利引き上げが奨学金にどれだけ影響を与えるか、注目されます。 0.1%と聞くと些細な数字に思えるかもしれませんが、2兆円に対する影響は大きいと考えています。 若者の消費や少子化などにも影響が

          マイナス金利解除!奨学金返済にどれぐらい影響ある?

          利息の付く奨学金の割合

          今日は奨学金の種類についてお話したいと思います。給付型と貸与型に分かれており、給付型は返済不要、貸与型は返済が必要です。 貸与型には第1種と第2種があり、第1種は無利子で、第2種には利息がつきます。 給付型と貸与型の比率は、給付型が約2割、貸与型が約8割です。 貸与型の内訳は、第1種が約3〜4割、第2種が約6〜7割となっています。 つまり、全体の約5割が利息のついた奨学金です。 この現状を見ると、多くの学生が利息のついた奨学金を利用しています。 私たちはこれを解消し、学生

          利息の付く奨学金の割合

          パパ活女子

          今日は上場会社の社長さんから送っていただいた本をご紹介します。 「パパ活女子」という本で、著者は以前動画でご紹介した東京貧困女子の著者でもある中村淳彦さんです。 この本には、奨学金返済のためにパパ活をしている女性のストーリーが描かれています。 一部を紹介すると、700万円以上の奨学金返済に苦悩し、そのためにパパ活を行う姿があります。 しかし、この本を読んで感じたのは、本当にそんな手段が必要だったのかという疑問です。 自らやりたいと思っているならば問題ありませんが、無理やり

          奨学金の種類 第一種・第二種について

          奨学金に関する質問の中でよくいただくのが、奨学金には利息がつくのかということです。 結論から言うと、奨学金には利息がつきます。 奨学金には大きく分けて給付型と貸与型の2つの種類があります。 給付型は返還返済が不要なものであり、貸与型は返還返済が必要なものです。 貸与型にはさらに第1種と第2種があり、第1種は利息がかかりませんが、第2種は利息が発生します。 実際の利息は年利で大体0.5%から1%となっていますが、金融の性質上、固定金利や変動金利などの選択肢があり、上限では3

          奨学金の種類 第一種・第二種について

          SDGsに思うこと

          今日はSDGs(持続可能な開発目標)について考えたことをお話ししたいと思います。 奨学金バンクは、加盟や参画を通じて得た資金を奨学金の返済に充てるビジネスモデルです。 この取り組みは、持続可能性の高い社会づくりに貢献していると言えます。 しかし、その社会づくりにおいて、私たちが求められているのは、単に支援することではなく、自ら社会を築くことです。 慈善事業の応援ではなく、自ら手を挙げて持続可能な社会を築くことが重要です。 奨学金に限らず、自分たちが主体的に取り組むことで、

          奨学金で困っている学生の実態を知らない学校関係者が多い

          以前お話した通り、現在大学周りをしています。 大学周りをしている中で、学校によっては学生の実態を理解していない場合があると感じています。 特に奨学金の実情について、十分な理解がされていないように思います。 このような中で、学生の自律性に委ねているというよりも、放置されていると感じることがあります。 就職活動においても、スーツを買うかどうかなど、学生たちは様々な問題に直面しています。 しかし、学生の意識や認識を十分理解した上で、放置するべきか、それとも指導するべきか、真剣に考

          奨学金で困っている学生の実態を知らない学校関係者が多い

          奨学金帳消しプロジェクトではなく、返済方法をもっと考えるべき

          先日、奨学金帳消しプロジェクトについてお話ししましたが、あの後もちょっと考えていました。 教育に関する仕組みを考えると、例えばアメリカでは、何らかの形で7割の人々が支援を受けて大学に進学しています。 このような事実を考えると、奨学金自体が必要なものだと感じます。 ですから、奨学金の帳消しではなく、むしろすべての支援を給付型にしてくれる方が理想的だと思います。 ただし、貸与型という形で支援を受ける場合、返済しなければならない責任もあります。 借りる側の責任や借りる方法に焦点

          奨学金帳消しプロジェクトではなく、返済方法をもっと考えるべき

          どんな人と働きたいですか?

          最近、奨学金バンクの活動に興味を持っていただき、さまざまな問い合わせをいただいています。 その中で、「どんな人と働きたいですか?」というテーマがありました。 私たちが求めるのは、社会課題に共感し、解決に向けて共に努力してくれる人です。 なぜなら、奨学金返済の課題は巨大であり、容易に解決できるものではありません。 これを乗り越えるには長い道のりが待っています。 そのため、私たちは協力し合い、共に目標に向かって歩んでいける仲間と一緒に働きたいと考えています。 もし、奨学金バン

          どんな人と働きたいですか?