まおいの食育⑤ 鶏チームの1日
鶏が来てから、子どもたちの動きはさらに良くなり、成長は加速しました。
ここで、鶏チームの1日を紹介します。
エサ係は、朝登校したら、配合飼料作りをします。
鶏は雑食ですが、体調を良好に保ち、卵を産んでもらうにはエサをバランスよく配合しなければなりません。
穀類・タンパク質・繊維質・塩分・カルシウムなど百分率を使ったパーセンテージに沿ってそれぞれの重さを測っていきます。
ちなみに百分率の計算は教科書では小学校5年生に出てきますが、今のまおいには一番上でも4年生しかいません。
難しい計算にも鶏の命がかかっていたら一生懸命問題にチャレンジする子どもの姿を見ると、感動すら覚えました。
鶏のエサの調達に関しては、地域との関りが深くなるのと同時に、環境についても考えることができる最高の教材となっているので後述したいと思います。
エサ係がエサを配合している間に、卵獲り係が産卵箱から卵を獲り出します。
鶏は午前中に卵を産むので、登校した段階で、すでに何個か卵が産まれています。
産みたての卵を見つけた子どもには何とも言えない、喜びと愛とが滲み出ている気がします。
産んだ日付をペンで書いて、冷蔵庫 にしまうまでが彼らの仕事です。
散歩・掃除係は、朝に鶏を小屋から出して散歩や青草を食べさせ ている間に、小屋の中を掃除します。
今では鶏チームの子はみな、鶏を恐れずに抱っこすることができますが、散歩・掃除係のみんなは、まるで追い込み漁かのように、鶏に触れずとも散歩で散らばっている鶏を小屋に戻すことができます。
さらに、エサ係と掃除・散歩係は毎朝抜群のコンビネーションを発揮します。
小屋の中に鶏がいると、エサを餌箱に入れる前に鶏が集まってきてしまうので、とてもエサをあげにくいのです。
そこで、おとり用のトウモロコシを使い、鶏をおびき出し、トウモロコシを食べている間にエサ係がサッと小屋に入るという作戦なのです。
続く…