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「アンブレラ・アカデミー」は10時間映画

Netflixで「アンブレラ・アカデミー」をチェックする:
www.netflix.com/title/80186863?source=android

連続ドラマといえば映画を薄く伸ばしてノッペリ召し上がれといった感じが強い、しかしそれは一昔前の話。

2/15に配信されたNetflixオリジナルドラマ「アンブレラ・アカデミー」
は 映画の塊を5、6個丸めて焼き上げましたので10時間かけ丸ごと全部召し上がって頂きたいんですが、大変でしょうから途中切りの良い所で休憩取れるタイミング作っておきますので、だ。

内容の詰まった2時間の映画を引き延ばして10時間にしたのではなく、1話約1時間を10話、計10時間をほぼ緩むことなくご丁寧に創り上げている。

この作品を2時間の映画にしたのなら、それはそれで面白くできたのだろうな。でも、いわゆるいつもの良くできた大作映画になっていたのだろう。

この物語は特殊能力を持った人たちの話なのだが、ウルヴァリンだけ全面に目立つX-MENの、他の特殊能力持った人もっと見たいのに、な感じはなく、主要人物6人にはほぼ均一に時間が割当てられ、敵役のおじさんにも共感を抱けるほどの物語がある。

こういうのも話がなかなか進まずダレてくるのが普通だが、そうならないのは一つ一つに手間がかかってるからだ。
主人公たちの住む屋敷の一部屋一部屋、そこに飾られた置物、汚れ感、衣装の着こなし、スーツのボタンに至るまで、画面に収まる全てが洗練されていて、映画界のXファイル倉庫に仕舞われた「ジョジョの奇妙な冒険・実写版」監督の三池崇史にまぶた無理やり開く拷問で見せてあげたいほどセンスが注ぎ込まれている。

1話目の半分見ただけで、これが今の時代の新しい最先端ドラマの先端なのです、と言い渡されます、Netflix側に。

Netflixに加入して良かったのは、こういった豪華なドラマが定期的にやって来てくれること。
でも加入してマイナスだったことは、今まで何気なく見ていた日本の地上波ドラマを見れなくなったこと、差がすごくて。
制作費の違いもあるだろうが、それ以上のなにか、スカスカ感が、アイデアからストーリーから役者からセットからセリフから全てにスカスカ感が。

Netflixオリジナルドラマと今までのドラマはもう別物として見た方が良いだろう。

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