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恋愛をこじらせた者たちの遊び

えっ? 意中のあの人を振り向かせる? 月夜の晩の丑三つ時にヤモリと薔薇と蝋燭を……あ、そう言う意味じゃない? うーん、そうだねぇ……。

こんなことを若い女の子に相談されたらどうするか。ひと昔前の恋愛指南書なら「女の子が求めているのは共感です。解決策を求めているのではありません」と大書してあったものだけど、私がこの子の好感度を得てもあんまり意味がないしなぁ。

若い頃の「初恋」というのは気持ちが暴走やすいように思う。大好きなあの人に振り向いてもらえなくて悶々とする、時間が合わず顔を合わさない日々が続いて「会いたい」と泣き出す。どこまでもピュアなのである。肉も野菜も生食も安物EXバージンで一括りの私とはわけが違う。傍で見ていればかわいいものだが、本人たちからすればたまったものではないだろう。


会えない時間はどこまでも積み重なるし、大胆なアプローチは裏目に出ることもある。解決策を提示しようが延々共感を続けようが、閾値というものがあるわけで、思いを募らせれば益々苦しくなることもある。じゃあいかにその苦しみを遠ざけるか? 恋愛に関するくだらない遊びをして気を紛らわせようとすることが多々あった。今日はそんなくだらない遊びを少しだけ紹介したい。
※注意・・・半分ネタです。


その1 「恋愛ランキング」クイズ


昔FM TAROでやっていたback numberのpizza small worldに「どんなシチュエーションでもかかってこいや!」というコーナーがあった。そのなかで「憧れる冬の恋愛シチュエーションランキングTOP10」をメンバーが当てていく遊びがあり、それを真似したものである。これはネットで拾ってきたもの(恋愛絡みのランキング)をバラエティ番組のノリで当てていくだけ。TOP10の10位から5〜7位を教えて、後はその場のいるメンバーに当ててもらう。上記の番組ではボーカルのいっくんが出題して残りのふたりが答えていたが、そうそう当たるものではない(CV:池田秀一)。しかし年頃の子たち、意外と当ててくるのである(笑)終いになんの話をしていたのかわからないぐらいハマりだす子もいて(ある意味成功)、「彼氏(女)の部屋に置いてあったら引くものランキング」など数えきれないぐらい出題したように思う。
彼氏の部屋に置いてあったら引くものランキング。
なんだと思います? やっぱりエロ本とか? これは確か正解で高順位なんだけど、1位は「元カノの写真」じゃなかったかな。いや、それはさすがに引くわ(笑)


その2 「誕生日占い」の本を読む


定番である。そのものずばり「恋愛占い」の本でも構わないのだが、若い男の子だと恋愛に関心があってもなかなか口には出せないもので、悩んでそうだったらさらっと持ち出す必要がある。日頃から図書館に通う習慣がある人はネタのつもりで借りてこよう。
あの子を振り向かせようにも偶然とアブラカタブラな力ではどうにもならない時は占いでネタにしてしまう。365日の誕生日占いの本なら大抵「運命の人」の誕生日一覧も載っているし、終いに占い好きな子たちが寄ってきて集団催眠みたいにハイテンション状態になることも。複数冊用意しておくと星座×血液型で相性のいい組み合わせ一覧が載っているものもある。本当に至れり尽くせりである。
しかし付き合いたてのベタベタカップルがやってきてニヤニヤと占いの輪に混じってくることもある。「えっ? この漢字なんて読むの〜?」と本を私に寄越してくることがあった。なにいきなり漢字苦手なキャラになってんねん( ´Д`)=3
見てみると「このふたりは結婚まで続く可能性が高いです」の一文が。万死に値する行為である。そういう時は「このふたりは早晩破局を迎えるでしょう」と読み替えてあげるといい。
しかしこの手の占いの本は本当によくできている。「このふたりはうまくいくでしょう」といった希望溢れる一文はあっても、「どう考えても付き合えない」といった恋する子羊たちを崖から突き落とすようなことは一切書かれていない。そりゃ売れるわ〜。とっととこの出版社潰れてしまえばいいのに。
よくネットで当たる占い師の広告が出てくるが、本当に当たる占い師がいればいいんだけどね。こればっかりは私にはわからない。


その3 「運命の人」ゲーム


海外ドラマに「ギルモア・ガールズ」という家族ものの作品がある(気になる方は取りあえずNetflixでどうぞ)。

その作品で主役のふたりが食堂の窓際の席に座り、「窓の外を通り過ぎる3人目の男性があなたの運命の人(結婚相手だったかな?)」という遊びをハイテンションで行うシーンがある。これを友人(♂)に話すとバカ受け。「よし、じゃあ今からこの車の前の歩道を通りかかる人でやるぞ」などと言い出した。なにがそんなにおもしろいのか。「まあ、いいか別に」と承諾したが、これがなかなか難しい。
住んでいる街が東京や大阪といった大都市ならいいのだが、人口10数万の地方都市でしかも真っ昼間だと3人×ふたり分=6人の女性が通りかかるのには時間がかかる。10分以上虚しく車窓の外を見続けても5人しか通りかからずノーコンテストということもあり得る。だいたい同世代が通りかかる可能性は場所によっては結構低い。3の倍数で自転車に乗ったおばあちゃんや5歳ぐらいの女の子など、意想外の人物が登場するパターンの方が多い。5歳の女の子が通りかかった時どうリアクションすればいいのかわからなかった(いや、かわいいけど)。一度だけ高校生女子が通りかかった時があったが、もはやルックスとかどうでもよくなる。
「やったー! 年近い子が来たー!」と。

……ああ、虚し(泣)私は通りがかりの人に興味はないけど、する人は自分の学校とかそういうとこでやってみてください。ただし外見で人をdisるのはやめてね。

ギルモア・ガールズ〈1分間でわかるシーズン1〉


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