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その場しのぎの修理はしない方がいい


 自転車屋をやっていると、様々な自転車が持ち込まれます。状態によっては修理よりは買い替え。調整よりはパーツ交換、といった症状のものが少なくありません。というか、簡単にさっと直る程度なら持ち込まれません。

 ですが、自転車にお金をかけたくないのか、最低限の調整でやってくれと言われたり、その場しのぎの応急処置をやってくれと言われることはしょっちゅうあります。うんざりするくらいに。
 ですが、私はなるべくそういった依頼は断っています。パーツ交換が必要ならパーツ交換をすべきだし、調整だけで済まないなら修理が必要です。あまりにもひどいなら買い換えるべきです。
 
 そして、そういったお金をかけたくない、最低限の応急処置でやってくれという方達の修理は後々もめてしまう事があります。
 その理由は、大抵が記憶の錯誤です。人は自分の都合のいいことははっきりと覚えていますが、都合の悪いことはすっきり忘れてしまいます。ですので、言った・言わない、説明した・してない、で揉めることになります。

 私はどうしても応急処置てやってくれという場合は、作業前に説明・作業中に説明・お渡しの時に説明、と大体3回ぐらい説明します。
 それでも揉めることがあるので、そういうお客さんに当たってしまった時はもう仕方ないと諦めます。にんげんだもの。


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