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自転車のネット販売をなるべくしたくない理由

 私の店ではなく、同業者の方のお店のお話なのですが、電動自転車のトルクセンサーユニット交換の修理を受け付けたそうです。
 簡単に言うと、すごく手間と時間がかかる修理依頼なのですが、どうやらネット販売で購入した自転車だと。しかも、交換部品も販売店から送られてきたとのことでした。
 ネット販売店だと当然修理に伺うわけにもいかないですし、また恐らく修理する技術もないでしょう。ということで、その同業者さんのお店に持ち込まれたのが経緯です。
 非常に手間のかかる修理作業になるので、工賃が非常に高額に。自分のお店で売って初期不良対応であればメーカーさんから一応の工賃(激安)が支払われるのですが、この場合はお客さんが支払い後、販売店さんに請求というひと手間掛けた対応になったようです。
 基本的に自転車店というのは、自転車本体を販売するだけでなく、その後のメンテもある程度の責任を持つということになっています。特に初期不良対応などが非常に重要です。
 ですが、ネット販売店であればそういった部分はおろそかになりがちです。今回のケースでは結局、実店舗に初期不良対応を丸投げしたという形になりました。そしてそのコストもネット販売店が負担することになりました。当然なのですが、おそらく利益は完全に消えてしまってると思います。手間を考えるとプラマイゼロどころか赤字であることはおそらく確実でしょう。
 こういった、納車後のトラブル対応がきっちりできない、納車後のトラブルで赤字が発生するというのが、私が自転車をネット販売したくないと思っている理由です。価格競争にさらされるという部分もあるのですが、ここが一番おおきいですね。

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