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自営業マインドセット

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自営業を営んでいくうえでの精神論みたいなものです。
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記事一覧

ネガティブな動機で開業はしないほうがいいと思う「けども」

 まずは、かなり昔に同業者の方から聞かせてもらったお話から。  ある日、70代くらいの男性から「自転車屋を開業するにはどうしたらいいのか?」と聞かれたそうです。  話を聞いてみると、自転車店に勤めた経験も、技術もない。  開業資金はあるのかと聞くと「50万くらいなら出せる」  そして肝心の、なぜ自転車屋を開業したいのかを聞くと、「雇われが嫌だからだ」とのこと。  で、自転車屋なら安く開業できて誰でもできそうと考えたのでしょう(私も大昔同じこと思っていたのでそこは責め

自営業者、投資に全ツッパできない問題

自営業者とサラリーマンそれぞれメリットデメリットがあるのですが、「自営業者、投資に全ツッパできない問題」、これは自営業者の大きなデメリットだなとふと思いました。  私は自営業(自転車店)をやっているのですが、自営業者は仕事とプライベートのお金が混じってしまっています。  ですので、通帳にあるお金は全額を自由に使えません。サラリーマンだと決まった給料日に決まった額が振り込まれるので、資金計画は遥かに建てやすいと思います。  本記事では、自営業者はサラリーマンより多めに資金をプ

【自営業】お金にシビアになることはいいことだけど、事業に投資したほうがいい

 自営業者とサラリーマンのいちばん大きな違いはなんでしょうか?私は「収入が安定しているかいないか」だと思います。  決まった給料が振り込まれるサラリーマンと安定しない自営業者。なので、自営業者はサラリーマン以上にお金にシビアになる傾向があるように思います(もちろん、個人差あります)  自転車屋を経営している私もお金にはシビアで、いわゆるドケチの類に分類されます。  自営業者は厚生年金もないし、退職金も、失業保険もありません。似たような制度はあれど、それらも自分で調べて自分

揉めなきゃいけないときもある

 私は現在、自転車屋を開業して7年が過ぎた所になります。  開業前、以前勤めていた会社の先輩に開業に関して相談し、その時に言われて印象深かった言葉があったので紹介させてください。  それは「独立開業するということは裁判所に立つ覚悟をしなければいけない」ということです。  実際に訴訟事になるというのは可能性の低いことですが、もしそうなったとしてもきっちり弁護士を立てて裁判で戦うという覚悟を持って独立すべしという教えでした。  先輩は一度独立開業して失敗したことがある方な

他店の悪口を言う人に気をつけよう

 開業当初、他店の悪口を言ってくる人が少なからずいました。 「愛想が悪い」「融通が利かない」などなど。  はじめこそ、これらを真に受けて「こういうことを言われないお店になろう」とか思っていました。  ですが、これらはすべて真に受けるべきではないと今では思っています。私の考えですが、2点理由があります。  他店の悪口をわざわざ無関係のお店の人間に言う人は、「他店の悪口を言うことでこちらをコントロールしようとしている」「本人の人間性に問題があるため塩対応を受けたことで誤解

無料サービス、どこで線引すべきか?悩んでいます

 私は無料サービスというものがもともと好きではありませんでした。  自身で自営業(自転車店)を営むようになってからはなおさらです。  noteでも無料サービスについての記事をいっぱい書いていました。大半は無料サービスに否定的な内容です。  しかし、無料サービスをいっさいしないわけではありません。  自分のお店で買っていただいた自転車なら無料で空気を入れますし、常連さんには簡単な調整程度なら無料でします。  高額な修理作業を受けた場合は、簡単な洗車をしたりもします。

行動しか信用してはいけない

 自転車屋を開業して7年目ですが、思うところがあります。  それは「言葉よりも行動で人を信用するべきだ」ということです。  例えば、「いつも空気をタダで入れてもらってるんで自転車買い換える時はそちらで買いますね」と言ってくれる人はたくさんいたのですが、実際は他店で購入されることは日常茶飯事でした。  そして、買い替えたあとなぜか気まずくなって来なくなるというような意味不明な行動を取る人もたくさんいました。  最初から言わなければええやんっていう…。  まあでも、サー

不正に追い込むやり方こそが悪なのかも

「環境整備」もしかして流行語大賞狙えるんじゃないでしょうか?  ビッグモーターの「環境整備」とは↓  キャッチーで、ビッグモーターが行った不正行為を象徴する言葉ですよね。  それにしても、「木を枯らせ、草を焼け」と直接言うことなく(指示があったかもという報道もあり)、自発的に不法行為に駆り立てる手法はあくどい印象を受けます。     ほかにも@という隠語があって、「修理の工賃や部品から得る粗利の合計額のノルマ」のことで、14万円という設定だったそうです。  売上じ

「潰れそうだから来てください」は最悪のマーケティングだと思う

 ちょっと前の話になりますが、あるツイートがバズってました↓  で、面白かったのがバズった次の日の来客がゼロだったこと。  あれだけ熱心な「こうすべき、ああすべき」なコンサル目線リプが大量についていたのに、みんな行かなかったようです。  つまり、このツイートバズには宣伝広告効果はまったくなかったということです。  しかも、その後グーグルマイビジネスにネガティブなクチコミをつけられる始末。  むしろ、このツイートはマイナスの効果しか生まなかったのでは?とすら思います。

経営者目線で考える(考えるだけでいい)

 「経営者目線で考える」、よく聞く言葉です。この言葉に関しては私は賛成半分反対半分です。  まず、経営者が従業員に対して言う「経営者目線で考えろ」というのは注意が必要です。なぜなら、会社にとって都合のいい従業員になるように忖度せよという意味でもあるからです。   経営者の夢は、文句を言わずに無給で働く奴隷なので、経営者目線に完全にかなった従業員になってはいけません。  ただ、自分が経営者だったら、こういう人と働きたいな、とか、自分が経営者だったらこういう人は採用したくないな

【毎日】零細個人店が信用を得る方法【働け】

 ビジネス書なんかを読んでいると、○○したら客単価が大幅アップみたいな具体的な成功事例が述べられていますが、それはすべてのお店に当てはまるのでしょうか?もちろん、そんなことはありません。  しかし、どんなお店にも当てはまる成功法則があります。それは「スケジュール通り働くこと」と「長く続けること」です。  「スケジュール通り働くこと」私は一人でお店をやっているので、週一回の定休日を設けていますが、年末年始休業と定休日以外は毎日お店を開けています。そうすることで、お客さんもこち

ブラック労働はダメだけど、ブラック労働は経験しておいたほうがいい

 ブラック労働は心身ともに破壊してしまう危険な行為なので、決してオススメはできません。ですが、その1歩手前ぐらいまでは一度経験してみるべきではないかと私は思っています。  とくに、ひとり自営業の場合、働きすぎを止めてくれる人もあまりいないので、限界を知ることは非常に重要です。    スポーツのトレーニングでも、どれぐらいの強度の運動で体を壊してしまうのかとか、自分の潜在能力はどの程度なのかを探ることがあると思います。  それと同じように、自分がどこまで頑張れるのか、どこまでの

日記は起業の役に立つ

 私はかれこれ2014年から7年間毎日日記を書き続けています。これが本当に起業に役立ちました。思いついたアイデアが書かれていたり、昔と今の考え方の違いが分かったり。   日記は続かないという人が多いと思うのですが、簡単なコツは1日の実際に起きた出来事を簡単に羅列するだけです。  1日何もしなかったから書くことがないな、ではなく1日何もしなかったとだけ書けばいいのです。  あとは予定や忘れてはいけないことなどをメモ書きの代わりに書くのもおすすめです。 #習慣にしていること

コンサルは誰でもできる(価値があるかは別)

 SNS見ていると、やたらと他人にアドバイスしたり、プロでもないのにコンサル名乗って小銭を稼ごうとしている人をたくさん見かけます。  ある程度その分野の経験や知識があると(なくても妄想みたいなレベルなら)、「こうしたら成功する」「こういう方法はどうだろう」みたいなアイデアが湧いてくるんですけど、それが実現可能なのかと価値があるかは別問題になってきます。言いっぱなしなら誰でもできますし。  例えば、自転車屋だと「高いロードバイク置かないの?」とか「お客さん集めて走行会イベン