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リンパ浮腫検査 入院についてJR東京総合病院

今回JR東京総合病院にて検査入院を行いました。

弾性ストッキングや弾性包帯は以前から使用していましたが、

「圧力は十分にかかっているのか?」

「包帯の巻き方は正しいのか?」

などの根本的なことを見直すための入院でした。それに加え、圧迫を加えた状態での運動や運動習慣を身につけるために作業療法士・理学療法士の指導のもとリハビリを行いました。

圧力は適切なものを履いていますか?

リンパ浮腫になると、圧力をかけることによって、リンパ液や静脈の流れを促進し、むくみを減らすことが重要になっていきます。市販のストッキングでは圧力が弱かったり、足のむくみに合ってないものを使用すると、ストッキングが食い込んでしまい、かえって血流を悪くする場合もあります。

私は、病院で先生やリンパ療法士の方と相談し着用していた弾性ストッキングを履いていたのですが、経年劣化により伸びたり圧が弱い状態のものを履いていました。

そこでまず始めたのが、弾性着衣をした状態での圧力の測定です。

センサーの入ったエアバックを肌に貼り付け、その上から弾性ストッキングをはきます。チューブから空気を入れて機械で圧力を測定しました。測定結果は、20mmHg前後の値でした。

次に、エアボウェーブを着用し圧迫包帯を巻いて測定すると60mmHg程度ありました。

60mmHg程度の圧力で数日過ごし、圧迫した状態での運動や日常生活で痛みが出ないかチェックしました。特に痛みや違和感を感じずに過ごすことができたので弾性ストッキングの見直しを行うことになりました。

メディモンディ社製のTOP付きストッキングC361のLサイズを着用することにしました。このストッキングのみだと圧力は25mmHg程度でした。その上からハイソックスを重ねばきすることで圧をさらにかけてあげることになりました。

弾性ストッキングを2つ着用することで圧が60mmHg程度あり、私の足に合った弾性ストッキングを選ぶことができました。

また、指には指包帯で圧をかけます。以前は幅が4cmのもの使用していましたが、むくみが酷くなり幅が狭い包帯だと食いこむため、今回は6cmのもの使用することになりました。

ローマン&ローシャーモールエラストの伸縮ガーゼ6cm×4mです。

弾性ストッキングの申請は、医師の指示書があると保険が適用されるため3割の負担で購入することができます。

①医師の書いた弾性着衣等 装着指示書

②弾性着衣を購入した時の領収書(原本)

③療養費の申請書(各保険窓口に有り)

申請をすると後日指定した振込口座に入金があります。

支給申請額の上限

弾性着衣にはそれぞれ申請額の上限があります。

①弾性ストッキング28,000円(片足の場合25,000円)

②弾性スリーブ16,000円

③弾性グローブ15,000円

④弾性包帯 上肢セット7,000円/下肢セット14,000円

例)自己負担3割の方が30,000円の弾性ストッキングを買うと

28,000円(申請額の上限)×3割(保険給付割合)=19,600円(支給金額)

支給限度数と更新できる期間

一度に購入できる弾性着衣は2セットになります。洗濯を想定し2セット買う方もいますが、1セットに2枚入っているのでご自身の生活スタイルに合わせて買うようにしてください。夏場に洗濯をせずに、汗のかいたものを何日も着用するのは不衛生で、傷口などがあれば蜂窩織炎になる可能性もあるので注意が必要です。

血管腫の痛み

4年前から足の裏、土踏まずのあたりや指先に血管腫が表にあらわれてくるようになりました。足の甲から膝のあたりまでを手術した影響で、血流が悪くなったためだと考えられます。

痛みには波があり、ひどい時は歩くときに針が足の中に入っているんじゃないかと思うくらい刺すような痛みがあり、ズキズキという痛みが立っていても横になっていてもするくらいです。

松葉杖で生活していた時期も合ったので、痛みが0になっていない今の状態でも比較するとマシです。

硬化療法による治療

血管腫に対しては大きく分けて切除か薬を使った硬化療法があります。痛みの箇所を切除しても、血管腫は足裏全体にあるため、感覚が鈍くなり地面を踏んでいる感覚がわからなくなる恐れがある。

硬化療法は、硬化剤と言われる薬を血管に入れることで痛みのある場所の血管を潰す作業になります。しかし、痛みの範囲が広く潰さないといけない血管が多いため、それらを全てなくすと足自体の血流が悪くなり、他も痛みや治療が必要になる場合があります。

インソール(足底盤)

現状、外科的な治療によって痛みの根本を取り去ることが難しいため、痛みを少しでも緩和できるようにインソールを作ることになりました。

JR東京総合病院には、鉄道弘済会(http://www.kousaikai.or.jp/)の義肢装具士や株式会社武内義肢製作所(http://takeuchi-gishi.co.jp/)が週に1~2回病院にきています。

鉄道弘済会のアプローチは、痛みのある土踏まずの箇所の高さを少し低くすると共に柔らかいものにする。歩いても、かかとや足先の方に負担がかかるため痛みを避けることができる。

武内義肢製作所は、インソール全体をものすごい柔らかい素材に変更し衝撃を逃し痛みを緩和させるものです。

今回は2種類のインソールを購入し、試し履きしてみることになりました。


インソールの保険適用について

インソールなどの治療用装具についても弾性着衣と同様に保険適用があります。

①医師の書いた治療用装具 装着指示書

②治療用装具を購入した時の領収書(原本)

③療養費の申請書(各保険窓口に有り)

一度全額支払いをしたのち、各保険窓口からお金の返金があるといった流れになります。

注意点:インソールの治療用装具の保険は1つにしか適応されませんでした。次回も保険で買うには1年半後でないとダメなため今回は1つのみ保険を申請しました。

足の切断の可能性

血管腫の痛みをコントロールするのは、なかなか難しく薬やインソールで今後乗りきるという話になりました。しかし、根本的な痛みを取り除くという問題は残るため、数ヶ月後や数年後に痛みが我慢できないような状態になると足の切断の可能性が高くなりました。

私の場合は、落とすとしたら太ももからの大腿切断になります。蜂窩織炎を数百回も起こしているため、特にむくみや症状の悪いひざ下の皮フは赤黒く変色しており、状態が悪いです。この箇所を手術で縫合したこともありますが、傷口の治りが悪くいつまでもグチュグチュしたような感じです。

そのため、比較的皮フの状態の良い太ももでの切断になります。義足になると膝の関節の役割はとても重要で、あるとないとでは歩き方や日常生活での違いが明確に出ます。

なんとかして、膝を残せたらとも思いましたが、いつまでも傷口が治らないことにより炎症が起こったり、義足ズレによる炎症の可能性を考えると膝上で落とすのが懸命な判断だと思いました。

私の入院したJR東京総合病院は、義手や義足のリハビリにも優れており、優秀な医師や作業療法士・理学療法士が常駐しており、リハビリしている患者さんが多いのが印象的でした。

まとめ

痛みに波はあるので、その痛みや炎症とうまく付き合う方針を選ぶことになりました。痛みが続くと気持ちも落ち込み、外に出るのも少なくなるため生活の質が下がります。そうならないためにも、目標や新たな選択肢が治療として出てくることに期待しています。

最近ではシロリムスの治験が開始されており、血管腫に有効という報告もあります。効果や安全性が確認されるまでにはもう少し時間はかかりますが、これも我々病気を抱えている患者にとっては希望です。

足を切断することに関して、悲観的な考えは全くなく、逆に今しかできないことや時間には限りがあるのだと再認識しました。歩けることの幸せを噛み締めながら、自分にできること・自分にしかできないことを優先して生活していこうと思います。

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