トランプ大統領の勝利宣言について解説

SHO+XENONです。

本日開票が進んでいるアメリカ大統領選挙ですが、
大いに揉めに揉めるだろうことは事前に言われていましたが、
案の定というか、トランプ大統領が勝利宣言しました。

でも、日本時間11月4日20時現在において、
バイデン候補の方が選挙人を多く獲得しています。
なのに何故、トランプ大統領は勝利宣言しているのでしょうか?

画像1

↑現状の状況です。
上の図ではあと8州がまだ確定していないということになっていますが、
報道機関によってはすでに左下のアリゾナ州はバイデン候補側が押さえ、
さらにバイデン候補が有利にことを進めているとしています。

アリゾナをバイデン側とするなら、238対213ということになり、
25もの差をつけてバイデン側が優位に立っています。

あれあれ?トランプ負けてるじゃん?
なのに勝利宣言とか、なにみっともないことしてるの?
……っていうふうにも見えます。

が、私が見てもこれはトランプの勝利が確定的だと言えます
なぜそう言えるのかを説明します。

アメリカ大統領選のしくみ

そもそもの前提の知識として、選挙人制度のことを知る必要があります。

選挙人とは、ものすごく簡単に言えば、得点です。

実は大統領選挙は、直接大統領を選ぶのではなく、
後に行われる本当に大統領を選ぶための選挙に投票する人を、
その州から選出するための選挙が、今回の大統領選挙なのです。

例えばニューヨーク州には29人、カリフォルニア州には55人、
アイオワ州には6人、アラスカ州には3人というように、
予め各州に決まった人数の選挙人が割り振られています。

基本的には、各州の総得票数で1番多く獲得した候補が、
その州の選挙人を全員総取りします。

つまり、この選挙人の人数をより多く獲得した方が、
大統領になることが決まる
、というわけです。
なので、前回の選挙でもあったことですが、
総得票数と獲得数が噛み合わないということもあり得ます

現状

その選挙人の獲得数において、現状ではバイデン候補の方が多いのです。
事前に予測されていた限りでも、バイデン候補の方が多かったものが多く、
その流れからしても、トランプ大統領の勝利宣言に違和感を覚えます。

実は、アメリカの50州+ワシントンCDは一枚岩であるわけではなく、
ほぼ共和党候補が勝つ州やほぼ民主党候補が勝つ州があります。
で、この数を単純に比べると、民主党候補の方が有利なのです。
今回の場合は民主党候補=バイデン候補になります。

ですが、当然それだけで決まるほど簡単な話ではありません。
なぜなら、スイングステートと呼ばれるいわゆる激戦州
共和党と民主党のどちらが取るか分からない州があり、
それをどちらが取るかが勝敗の鍵になるのです。

今回特に激戦が予想されていた州が、

アリゾナ州(11)
テキサス州(38)
フロリダ州(29)
ジョージア州(16)
ペンシルバニア州(20)
ウィスコンシン州(10)
ミシガン州(16)
オハイオ州(18)

の8州・選挙人計158人だったと言われており、
さらにテキサス州・フロリダ州・オハイオ州・ペンシルバニア州の行方が、
勝敗を分ける
とまで言われていました。

この8州のうち、すでに勝敗が決しているのが、

アリゾナ州(11)→バイデン勝利
テキサス州(38)→トランプ勝利
フロリダ州(29)→トランプ勝利
オハイオ州(18)→トランプ勝利

であり、上記の特に重要な4州のうち3州が、
すでにトランプ大統領に決まったということになります。
残るはペンシルバニア州の行方ということになります。

また、ウィスコンシン、ミシガン、ジョージアに加え、
ノースカロライナ(15)とネバダ(6)の勝敗が決まっていません。
つまり、残り選挙人数は63です。

そして現状、各州で優位に立っているのは、

ネバダ→バイデン
ウィスコンシン→バイデン
ミシガン→トランプ
ペンシルバニア→トランプ
ノースカロライナ→トランプ
ジョージア→トランプ

となっています。
いずれもまだひっくり返る可能性はありますので、
この後ウィスコンシンもトランプ側が制するかも知れないし、
他の州でバイデン側が逆転するかも知れません。

とはいえ、これがこのまま決着がついたとしたら、以下のようになります。

バイデン:238+6+10=254

トランプ:213+16+20+15+16=280

この通り、26人差でトランプ大統領の再選が決まるということになります。

恐らくはトランプ陣営はこうなることを初めから予測できており、
もう自身の勝利は揺るがないと考えているからこその、
勝利宣言に繋がったのでしょう。

実は、報道でそう見えるように、暴れまわっているわけではなく、
したたかな計算の上で現状をちゃんと把握しての行動だと思われます。

これ以上開票の必要はない?

ただ、トランプ大統領の実質的勝利宣言の中で、
もう開票を中止しろというニュアンスのことを言っていました。
これはどういうことでしょうか。

現状のコロナ禍において、投票所に行くのは感染リスクがあるため、
自身の投票用紙を郵便で送ることができるようになっていました。
これが郵便投票です。

トランプ大統領は選挙前から、郵便投票の危うさについて指摘しており、
「不正の温床」「得票に加えるべきではない」としていました。

これといったエビデンスはないように思える指摘なのですが、
実際にバイデン候補側に印がつけられた郵便投票用紙が配布されていた等、
トランプ大統領の危惧が現実になったかのような事例もありました。

郵便ということは、途中で数多くの「操作の機会」があることになります。
すり替え、故意の紛失、水増し、投票用紙の操作・偽造などなど。

これをトランプ大統領は「自分に不利だ」と思っていて、
不公平だと感じていた、ということです。

言い間違いでしょうが、バイデン候補も一度こう言ってしまっています。

我々はかつてない最大規模の不正投票組織を設立した

まあつまり、そういうことなのです。

また州によっては、
期日を過ぎて届いた郵便投票も受け付けるとしています。
それが余計に混乱を招くと、トランプ大統領側は感じてるのでしょう。


現状はこんな感じになっています。
少しでも現状把握の助けになれば幸いです。

SHO+XENONでした。

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