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新しいロッカールームに入る

イルミネーションが街にちらほら現れ始め、銀杏が香る中、それを踏まないようにと足元を気にしながら歩く。風が冷たく、少し澄んだ香りがする。

そんな季節の中の、2022年11月8日火曜日にようやくベルギー🇧🇪5部のチームと契約することができました

とても大きな出来事というわけではないですが、自分にとってはそれなりの出来事なので報告させていただきます!

ここまでの道のりはそれほど簡単な道のりではなかったですが、素晴らしい経験になったのは間違いないです。

YouTubeでも軽く話してるのでぜひ!!!⇩

https://youtu.be/tknEBrUv2Ww

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チームを離れようと決断してから、約4ヶ月間が経ち、ようやく公式戦でプレーできる状況に漕ぎ着けた。

自分で大変な道を選び、その道のりも楽しめたとはいえ、振り返ってみるとやはり苦しかったなという印象ではある。

9月ごろからはもうシーズンスタートに完全に間に合わないというのがわかっていたので焦る感情はほぼなかった。だから、割と精神的にも落ち着いているんだと思う。

でも、たまにくる試合がしたいという尋常じゃなく抑えられない感情自分の生きる喜びで、勉強や私生活など他の活動の原動力でもあった。

この4ヶ月間では、1人で練習したり、友達と数人で練習したり、1人で練習したり、知らない人とサッカーして友達作ったり、ベルギー1部のユースチームに練習参加したり、1人で練習したり、フットサルチームに練習参加したり、日本人サッカーコミュニティーで練習したり、色々なサッカーを経験した。

サッカーひとつをとっても、みんな同じでみんなユニーク。
そんな経験ができたことで幸福感にも満ちていた。

様々なサッカー人と関わり、多くの方々のサポートおかげで、なんとか今シーズンのスタートラインに立てた。

シーズン序盤は逃してしまったな…という想いは認めつつも、それを逃したことで素晴らしい経験ができたなと思えたことに幸せを感じている。

本当にありがとうございます。

この期間で強く感じたことは3つほどある。

「適応力・洞察力の成長」
「自分の挑戦の特別さ」
「ひとりの面白さ」

まず、「適応力・洞察力の成長」に関していえば、やはり新しいコミュニティーに入り、様々な「他者」と出会う
そのプロセスで必ず人は適応し(ようとし)ていき、自分の知らない人々を観察し知ろうとする。
自己紹介ノートでも書いたように、自分は環境を変えてきた回数が多い(誰と比べてるのかよくわからないが)。なので、この適応力や洞察力はかなりある方だと勝手に思っているが、それをさらに成長させることができたのは、人類学を研究する上でもプラスだったのかなと思う。他者と出会うことで、ひとは自己との対話も行う。

人類学のクラスメイトと話していて出てきた言葉だが、
「新しいロッカールームに入る」
その繰り返しを十二分に楽しめていたのかなと思う。

二つ目の「自分の挑戦の特別さ」というところで言えば、個人的には苦しい状況の中でも、自分の置かれている環境がありがたい場所なんだなと再確認することができた。

技術的な発展が加速する中で、多少は自分の行きたいところに行けるような時代になった。ただ、移動できるようになったことで、
「行きたいところに行ける」「挑戦したいから動く」人がいる反面、「行きたいけど(社会的に。経済的に)行けない」「国から出ないと行けないから動く」というように格差が見られるようになったのも事実だと修士課程の授業を通して感じた。

だからこそ、自分の立ち位置やサポートしてくれている人の存在を再認識し、前に進もうと改めて思うことができた。
そして、この大変ではあるがユニークな道のりが自分を作っていくんだなということも感じることができた。

三つ目は「ひとりの面白さ」。昔から転校したり、途中から何かを始めたり、ひとと違うことは多かった気がする。それもあってひとりで過ごす時間に慣れているし、それが心地よかったりする時が多い。この期間でもひとりでトレーニングしたり、ボールを蹴ったり、勉強をしたりすることが多かった。

そのひとりの時間が改めて自分にとって大切な時間だと感じた。
ひとりでいることで自分と向き合う時間を作る。
ひとりで練習することで一つひとつのボールの音や身体の状態を確認できる。

決して友達といる時間が嫌いなわけではないが、ひとりでいることで今この瞬間の自分のこと知ることの面白さを感じることができた。


忙しなく過ぎていく日々にどれだけこういった時間が取れるだろうか。

わからないが、とにかく今自分ができることにフォーカスして、歩んでいきたい。

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