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🧠脳の目的は「人生の確率分布の把握」

なぜ時の流れを感じるのか?

「時間の流れ」を体感できるのはなぜか?
これは本当に興味深い問いですよね。

それは
人間の脳が常に環境の変化を検知し、
それに応じて未来を予測するための
確率計算を行っているからです。

時間は私たちの生活の中で
非常に重要な要素ですが、
その本質を理解するのは難しい…

別に視覚や聴覚のように
はっきりとした時間だけを感じ取る
受容器や感覚器官を
人体は
持ち合わせていません

それでもなぜ
私たちは時間というものが
確実に存在して
当たり前のように
受け入れているのでしょうか?


脳という名の推論機械

先ほど示したように
脳は常に状況を理解して
次に想定される出来事の確率を
無意識のうちに算出しています

このプロセスは、
私たちが時間を感じる
根本的なメカニズムと言えるでしょう。

例えば、
あなたが街を歩いていて、
いきなり見知らぬ人にツバを
吐きかけられたとしましょう。

これは日本では一般的に
侮辱と見なされますが、
ケニアのキクユ族の文化では
歓迎の意味を持つことがあるんです。

キクユ族(Wikipedia)

こうした文化的な違いは、
私たちの脳が時間を感じる方法にも
影響を及ぼします。

過去の経験や記憶に基づいて、
私たちは状況を判断し、
それに応じた反応を示します。

脳は、過去の経験から学び、
それをもとに現在の状況を解釈し、
未来を予測することで
時間の流れを感じています。

このプロセスは、
私たちが経験する「時間」とは
実際には「世界の変化率」を
認識することだとも言えるでしょう。

つまり、
時間の流れを感じるというのは、
変化する世界を経験している
ということなんですね。

というわけで、
時間とは実際には
私たちの脳が作り出す錯覚のようなもので、
私たちは過去、現在、未来を通して
変化する世界を理解しようとしているのです。

なんだか、ちょっと哲学的で面白いですよね!

重要なのは推論機械である脳を騙す

というわけで
人間の頭の中では
無意識に過去の経験や
記憶をベースに確率計算

常時稼働していることになります

意外な出来事が起きるたびに
私たちの脳は確率を再計算し、
確率のデータベースを更新していく

進化の過程で
確率を推定できるようになったことで、
異常事態の発生率を計算できるように
なった
と言えます
(天気や災害のリスクなど)

つまり、
脳内に精度の高い
確率のデータベースを
構築出来たものほど
生存競争を生き残ることができた。

オックスフォード大の認知科学者である
クリストファー・サマーフィールドは
私たちは生まれながら統計学者なのだ
と表現しています。

人間の脳とは
あなたが体験した出来事をもとに統計分析を行い、
やがては「人生の確率分布」を
把握しようと挑み続ける
推論マシンなのです!


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