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「フィンテック(FinTech)」とは【小論文の用語】  

 小論文の添削指導の際によく間違いとして見受けられるフレーズや、外来語由来の用語があります。その中でも、最近頻繁にメディアで取り上げられている「フィンテック(FinTech)」の意味や背景について解説していきます。



【1】 「フィンテック(FinTech)」の意味  

 日本銀行によると、「フィンテック(FinTech)」とは、下記の通り。

 FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指します。身近な例では、スマートフォンなどを使った送金もその一つです。

日本銀行

 フィンテックは決済、送金、融資、資産運用などさまざまな分野に及んでおり、モバイル決済、クラウドファンディング、仮想通貨、家計簿アプリなど、現在では知らず知らずのうちに触れていることが多く、私達の生活に欠かせない存在となっています。


【2】 「フィンテック(FinTech)」の背景  

 アメリカでは「FinTech」との言葉は、1980年代に誕生しています。2007年〜2008年頃、リーマンショック、金融危機を経てAI、インターネット、スマホを活用した金融系のベンチャー企業が続々と市場に参入したことから広く受け入れられるようになりました。

 日本では2015年以降に「フィンテック(FinTech)」との言葉が急激に注目を集めるようになりました。その背景には、各金融機関や各省庁でフィンテックに対する具体的な取り組みが始まったことが関係しています。「フィンテック元年」と呼ばれることもあり、フィンテック分野のニュースが各紙面を賑わせました。

 また、最近では「フィンテック(FinTech)」との言葉が意味するサービスは多様になったため、パソコンやスマホを用いたサービスであれば金融が直接絡んでいないサービスにおいても「フィンテック(FinTech)」と広義の意味で使われる場合もあります。


【3】 「フィンテック(FinTech)」のサービス  

 フィンテックは、大きく4つのカテゴリーに分けることができます。

・お金の支払い/受け取り → モバイル決済・指紋認証サービスなど
・お金の調達 → クラウドファンディングなど
・お金の運用 → 仮想通貨・スマホでの証券取引・保険など
・お金の管理 → 家計簿アプリ・会計管理・スマホでのクレカ利用明細確認など

 なお、上記のような、金融とテクノロジーを組み合わせたサービスを提供している企業のことを「フィンテック企業」と呼び、よく名前を聞くであろう日本の代表的なフィンテック企業には、

・お金の支払い/受け取り:LINE Pay・Pay Pay・メルペイ・楽天ペイ
・お金の調達:Camp Fire・Ready For・Makuake
・お金の運用:Coincheck・bitFlyer・ウェルスナビ
・お金の管理:freee・弥生会計・Money Forward・A-SaaS

などが挙げられます。上記はほんの一例で、現在は日本でも非常に多くのフィンテック企業が存在しています。


【4】 小論文.comの対策  

 ただカタカナ用語を暗記したり、「なんとなく」みんなが使っているから、ニュースで聞いたからと、言葉の本質を捉えずに使用するのは避けたいところです。その言葉の意味を理解した上で自分自身の「言葉の引き出し」に落とし込みましょう。

 また小論文においては、その用語が使用されている背景や時事問題にも目を通し、その問題に対して「自分はどう考えるのか」を常に頭に入れておくようにすると、自ずと小論文対策にも繋がります。国内外問わずどのように報道されているのかも確認できれば、それぞれの問題を比較することが可能になります。できる限り日本で報道されているニュースだけではなく、海外のニュースにも目を向けて広い視野で物事を捉えるよう意識しましょう。

小論文.comでは、小論文.comのX(旧twitter)【小論文の時事】において特に最新の海外時事情報(特にイギリス、アメリカ、ドイツ、スウェーデン)を中心に速報でお送りしています。すべて日本語訳でお送りしておりますので、ぜひご利用ください。

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