「シェアリングエコノミー(Sharing Economy)」とは【小論文の用語】
小論文の添削指導の際によく間違いとして見受けられるフレーズや、外来語由来の用語があります。その中でも、最近頻繁にメディアで取り上げられている「シェアリングエコノミー(Sharing Economy)」の意味や背景について解説していきます。
【1】 「シェアリングエコノミー」の意味
デジタル庁の公式サイトには「シェアリングエコノミー」について、下記のように記載されています。
つまり、モノ・乗り物・場所・お金・スキルなどを個人間で共有(シェア)する経済活動のことです。貸し手と借り手をインターネットを介したプラットフォームでマッチングさせて、無駄なく有効的に共有する仕組みです。貸し手はシェアすることで収入が期待でき、借り手は所有することなく利用できるというメリットがあります。
【2】 「シェアリングエコノミー」の背景
2000年代後半にアメリカで誕生した「Airbnb」。保有する住宅や物件を宿泊施設として貸し出しできるプラットフォームを提供しており、現在は220カ国以上で宿泊施設が登録されています。この通称「エアビー」が世界的に流行し、世界中でシェアリングエコノミーが広まったきっかけになったと言われています。
また、スマートフォンなどの個人向けデバイスが発展し、さまざまな分野でITが発達、IoTが発展したことでシェアリングエコノミーは身近なものとなっていきました。
さらに、私たちの価値観が大きく変わってきたことも関係しています。例えば、音楽を聴く際、かつてはレコードやCDを物理的に購入するなど「所有」することが主流でした。しかし現在では、サブスクリプションでスマホなどのデバイスから気軽に利用する「共有」の価値観へと変化しました。
コロナ禍で観光産業におけるシェアリングエコノミーは大打撃を受けてしまいましたが、コロナ禍が落ち着いた今、再びシェアリングエコノミーはあらゆる産業で注目され、知らず知らずのうちに私たちの身近なものへと発展しています。
【3】 「シェアリングエコノミー」のサービス
シェアリングエコノミー型のサービスは主に5つに分類できると言われています。
日本国内でもシェアリングエコノミー型のサービスは広がっています。例えば、出品者と購入者がネット上でやり取りを完結させるフリマアプリ「メルカリ」や、知識・スキル・経験などをネット上で販売するスキルマーケットの「ココナラ」など、数多くのシェアリングエコノミー型サービスが普及しています。
【4】 小論文.comの対策
ただカタカナ用語を暗記したり、「なんとなく」みんなが使っているから、ニュースで聞いたからと、言葉の本質を捉えずに使用するのは避けたいところです。その言葉の意味を理解した上で自分自身の「言葉の引き出し」に落とし込みましょう。
また小論文においては、その用語が使用されている背景や時事問題にも目を通し、その問題に対して「自分はどう考えるのか」を常に頭に入れておくようにすると、自ずと小論文対策にも繋がります。国内外問わずどのように報道されているのかも確認できれば、それぞれの問題を比較することが可能になります。できる限り日本で報道されているニュースだけではなく、海外のニュースにも目を向けて広い視野で物事を捉えるよう意識しましょう。
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