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YouTubeの影響による論文表現の注意点【小論文の極意】  

 特に最近の約3年間ほどは、小論文や志望理由書の添削指導をしている中で、時折YouTubeの影響を受けているかと想像される表現が目立つようになってきました。論文として正しい表現であればYouTubeの影響を受けていたとしても何ら問題は無いのですが、どうしても論文としてふさわしくない表現を選択してしまっている様子が伺えますので、今回無意識で使ってしまいがちなふさわしくない表現をチェックしておき、小論文や志望理由書などで書いてしまわないようにしていきましょう。


【1】 「してみた」  

 小論文や志望理由書の添削指導の中で、YouTubeの影響を大きく受けているように強く感じられる最も代表的な表現が、この「〜してみた」という表現です。小論文や志望理由書では何かなんとなくの「ノリ」のようなものでお試しで行動をしてみるような書き方はしてはいけません。「ノリ」での経験も含めて、これまでの人生経験のすべてを集約した形での「自分の考え」を深く表現していく必要がありますから、このようななんとなくの軽い経験を表すような表現は避けておきましょう。1つの例示として、「ここで1度考えてみた」といったような表現も見受けられますが、そのような書き方になってしまうと、なんとなくの軽い「ノリ」で適当に書いているようにも見えてしまいますから、「〜してみた」といった表現はすべて避けておくようにしましょう。


【2】 「炎上する」  

 YouTubeのみならず様々なSNSでよく用いられる言葉ですが、小論文や志望理由書において、たとえそのような事象が起こっていたとしても、あまりこのような表現は選択しない方が良いでしょう。


【3】 「盛る」  

 小論文ではあまり見られない表現ですが、志望理由書や自己アピール書などで、それまでの何かのエピソードを書いていく場面において、このような表現がまれに用いられているようです。実際にこの言葉にふさわしい事象が起こった場合は当然ながらそのまま書いておいても全く問題は無いわけですが、InstagramやTikTokの撮影等において用いられるような感覚で、このような言葉を小論文や志望理由書、自己アピール書などで表現することは好ましくありません。


【4】 記号の乱用  

 基本的に小論文や志望理由書では、「 」を除いて、!や?といったような感情を表すような記号を用いることはできません。まして「!?」といったような表現をすることはできません。さすがにこれまでに(> <)といったような使い方は見たことがありませんが、そこまででなくても最近ではやはり!や?といった表現は昔よりはかなり増えてきています。引用や協調を表す「 」の記号以外には記号は使わないものだと考えておきましょう。


【5】 自由な改行  

 特にここ約3年で多く見られるのがこの自由な改行です。これはYouTubeの影響というよりも、LINEやメールの影響かと思われますが、ある程度の節目が来たときに自分自身の判断で勝手に改行をして読みやすい状態にしようとしてしまっています。LINEやメールであればとても読みやすい状態になるかもしれませんが、あくまでも小論文や志望理由書というのは正式な書類ですから、きっちりと段落構成をしておかなければなりません。

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