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BUMP OF CHICKEN×すみっコぐらし、ベストマッチング賞受賞


午前4時、それは突然の発表だった。

BUMP OF CHICKEN新曲が『映画すみっコぐらし』主題歌に決定!

朝、寝ぼけたままの眼に飛び込んできたこの通知に、私は衝撃を受けた。

私はまだ、夢から覚めていないのだろうか ― 。


***


この語り口で最後まで行くのはめんどうなので、ここから切り替えます。

とにかく、このBUMP×すみっコのタイアップは、私の中ではものすごいビッグニュースだったってことです。

何を隠そう、わたくし、BUMPさんのアルバムは全曲聴いてるし、ライブにも何度か行ってるくらいには好きです。(というか、アラサーの邦ロック好きで、1ミリもバンプを通らずに青春時代を生きてきた人、探すほうが難しいよね?と思う。知らんけど)

そして、実は、すみっコぐらしもめちゃ好きなんですね。すみっコが世に出始めた頃からグッズを使いまくっており、今でも家にはすみっコたちがたくさんいます。クッション、ブランケット、ハンカチ、ぬいぐるみetc... 本棚には、キャラクターブックまであります。

そんな好きと好きとのコラボレーション。
好き×好き=大好きに決まってるじゃないですか!
まさに私得のタイアップ!!

すみっコをあまり知らないBUMPファンの方からは「まさかのすみっコ」「意外な組み合わせ」という反応が多いだろうと想像しますが、私は『BUMP OF CHICKEN×すみっコぐらし』の文字列を目にしたとき、そういえば、BUMPとすみっコの親和性って物凄く高いじゃん!と思いました。


この2組を巡り合わせてくれた担当者の方、なんて仕事ができるのだろうか。今年のベストマッチング賞は、間違いなく彼らだよ。

彼らの何が、そんなにマッチしていると感じるのか。それは、BUMPの音楽とすみっコぐらしのテーマの奥底にあるのが、共通して『孤独と生きること』だと思うからです。

急に話題のトーンが重くなってびっくりですね。


そもそも、すみっコぐらしとは何ぞや、といいますと、その名のとおり、すみっこにいるのが大好きな、ちょっと後ろ向きなキャラクター。実はキャラひとりひとりに細かい設定があり、全員が『それぞれの事情を抱え、自分の居場所を探して生きてきた』ような子たちなんです。

たとえば、主要キャラの『ぺんぎん?』
自分が何者なのかわからず、自分探しをしながら生きているキャラクターです。

図鑑を見ると、ペンギンと姿が似ているけど、なんだか少し違う。昔は、頭の上にお皿があったような・・・。自分と同じ仲間には、なかなか出会えません。自分を探す旅をするうちに、すみっコに辿り着きます。

他にも『しろくま』は、寒がりなせいで、北から逃げてきた。要するに故郷に居場所がない。

『とんかつ』は、とんかつの一番端の脂身の部分。誰にも食べてもらえず、ひとりお皿に取り残された。誰かに食べてもらうのが夢。

『ねこ』は、恥ずかしがり屋。体型を気にしていて自分に自信がなく、いつも隠れている。

『とかげ』は、本当は恐竜の生き残りだけど、本当のことを知られると捕まってしまうので、身を隠して、おかあさんと離れて生活している。仲間のすみっコたちにも事実は話していない。

あと、私が何気に好きなのは『ざっそう』。
いつかお花屋さんでブーケにしてもらうのが夢。
何度もチャレンジしてはいつも失敗している。でもへこたれない。ざっそうだから。

…辛い。あまりにも健気すぎる。

かわいい見た目をしているわりには、なんだか悲哀の要素が強い設定ですよね?

それぞれの事情でひとりぼっちだったみんなが、この世のすみっこに集まり、それぞれの孤独や悩みを抱えたまま、種別を超えた仲間となって生きているのが、すみっコぐらしなのです。


BUMPファンの方。ここまで聞くと、なんだか、『arrows』の世界観とちょっと通ずるように思えてきませんか?

迷子と迷子が出会い、嫌な思い出が詰まった荷物を交換し、共に歩んでいった彼らに。

…ちょっと、壮大すぎるけど。




この曲に限らず、BUMPさんは、一貫して『孤独と生きること』そして『今を生きること』を歌っているバンドだなあと、私は思っています。


人はずっと孤独で、自分以外の『他人』のことを本当の意味で理解することはできない。出会う前の『過去』も、どうやったって解り合えない。けれど、それでも未来に繋がる今を一緒に生きようよ、みたいなイメージ。


溜め息の訳を聞いてみても
自分のじゃないから解らない
だからせめて知りたがる
解らないくせに聞きたがる

あいつの痛みはあいつのもの
分けて貰う手段が解らない
だけど力になりたがる
こいつの痛みもこいつのもの

真っ赤な空を見ただろうか/BUMP OF CHICKEN



どうやったって無理なんだ
知らない記憶を知ることは
言葉で伝えても 伝わったのは言葉だけ

できるだけ離れないでいたいと願うのは
出会う前の君に僕は絶対出会えないから
今もいつか過去になって取り戻せなくなるから
それが未来の今のうちに
ちゃんと取り戻しておきたいから

宇宙飛行士への手紙/BUMP OF CHICKEN



そんなBUMP OF CHICKENが歌い続けていることと、すみっコぐらしの世界観は、抜群にマッチしていると思うのです。


そもそも、BUMPさんは部屋のすみっこにひとりぼっちでいる、へなちょこな我々のための、へなちょこバンドですからね。

僕らは君をベッドから引きずり出して
手を繋ぐため 魔法をかけた
へなちょこの4人組

BUMP OF CHICKENのテーマ/BUMP OF CHICKEN



そんな彼らがすみっコぐらしのテーマを歌うのは、もはや必然とも言えるでしょう。


新曲『Small world』、すみっコぐらしの世界をBUMP OF CHICKENはどう歌うのか、フルで聴くのが楽しみで仕方ありません。

あと、すみっコ映画の第一弾もすごく良かったので、次の映画もとっても楽しみ。
予告の時点で既にうるっときたので、巨大なタオル用意して、映画館行こーっと!!



参考:すみっコぐらしオフィシャルWEBサイト
https://www.san-x.co.jp/sumikko/profile/

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