医者を目指してた僕とHIPHOPの出会い
看護師として働いている毎日。
忙し過ぎて昔のことを思い出す時間が最近減った気がする。
ふとなぜ看護師になったのかを考えた時に、僕がまだ小学生だった頃を思い出した。
小学校の図書室で漫画"ブラックジャック"を読み、小学生ながら、
人を救える仕事=医者
医者=成功者
成功者=かっこいい
といったイメージをもったことを思い出した。そして医者になりたいと思った僕は、母親に家庭教師をつけてもらった。
地元のサッカーチームに所属していたので、学校や遊び、サッカーと家庭教師といった今振り返ってもなかなかハードなスケジュールをこなしていた。
成功する為に医者を目指したが、小学校の僕は、忙しい"今"にフォーカスし、当然だが、自分の"未来"を考えることができなかった。そんな中地元の友達から教えてもらったSHITAKIRI ⅨというHIPHOPクルー。
ただただ、かっこよかった。何がかっこよかったのか。リリック(歌詞)に感動したわけでもなく、
佇まいや雰囲気といった、要は"なんとなく"、かっこいい人たち、自由な人たちだと思った。
こうなりたい。
そう思った。
それからの僕は毎日HIPHOPを聴き、自由を自由を求めて遊び続けた。当然勉強はおろか、学校にも遊びに行くだけになった。母とはよく喧嘩した。家に帰らない時期もあった。タバコを吸い、地元の不良達と町を徘徊する毎日。
中学生になっても状況は変わらなかった。
しかし、中学3年生になると嫌でも就職と進学という問題に直面する。
何になるか。自由を求めて遊び続けてきた僕にとって、あまりにも現実味のない話だった。
就職も、進学のための勉強もしたくなかった。
当時の担任教師から言われた一言
お前が行ける高校なんてない
腹が立った。したくない、といった気持ちよりも、出来ることを少し自信のなかった自分自身に証明したかった。
中学3年生の秋
塾に通った。笑
本当に母親には感謝してもしきれない。
3ヶ月間記憶がほとんどないほど勉強した。
そして、なんとか県内の偏差値50程の高校に入学できた。高校生になった僕は、次に具体的にどの職業につくかの選択を迫られる。
そこで僕は、小学生の頃医者を目指してたことを思い出す。高校生の僕はとてもじゃないが医者を目指す志はなかった。医者の下位互換…
看護師だ。これならいける。
これが僕が看護師になった理由だ。
あまりにも不純すぎる。それに看護師は医者の下位互換ではないことを今では理解してる。
僕は今でも毎日HIPHOPを聴く。自由に対して憧れがある。そう思わせてくれてるHIPHOPというカルチャーに心から感謝してる。
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