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はじめてのインターネット体験は、SF だった

なんか挑戦されているようなお題が出てきたので、乗っかってみる。

初めてのインターネット体験

初めて、わたしが The Internet につながって、個人のメールアドレスを取得したのは 1994年。TCP/IP が生まれてから 20年の歳月が流れてからです。当時は、工業高等専門学校生でした。わたしは、卒業研究で Internet をお題にしたものをする予定だったので、学校で Internet 接続しましょう的な話を進めていたものの、色々あってそこはできず。とは言え、未体験で卒論を書くのもアレだったので、ダイヤルアップでサインアップして使ってました。

初めて使ったプロバイダは"Internet WIN"。1994年当時は、すでに Mosaic も Netscape 存在していたようですが、WWW などそんなものは知らず。Internet へ繋がってみれば、そこには「カッコウはコンピュータに卵を産む」の世界がそのまま広がってました。黒い画面と、コマンドと、謎の文字列、ANSI8色が限界のSFさながらの世界がそこには広がっていました。

プロバイダにダイヤルアップで接続すると、WIN の提供している unix サーバへ容赦なくログインされた状態。さて、これをどうするのかというレベル。メールアドレスは、sho@win.ne.jp あたりを何故か取得できた気がするけど、もうそんなことはすっかり記憶の奥底です。本当かどうかも分かりません。そもそも WIN なくなってるし。

できたことと言えば、ふつーに unix 上でできること + Internet につながった世界。とは言え、どこと何をつなげて、何をするべしかもよく分からず、そこには UUCP で接続されてたと思われるメール交換くらいでしか外部とのつながりを感じられませんでした。Netnews もあったけれども、当時の私のスキルでは英語の News しか見られず、ただただ揺蕩うだけでした。

結局、μじゃない本物のEmacs 使って、色々と環境を作ってみて試すのが限界。しかも、つながっている間は着々と電話代が課金されていくので、オンラインし続けることもままならず。パソコン通信のオフラインログリーダーのように、よくできたオフライン Netnews ツールに巡り合うこともできなかったし、そもそも Internet に接続できるリアルの知り合いなんて一人しかいなかった。もう、ホント、家から本物の Unix が使える、ということくらいしか当時はメリットがありませんでした。これが、わいの初めての Internet 体験。

二度目のインターネット体験

セカンドインパクトは 1995年に入社してから。OS/2 Warp 上で "IBM WebExplore"を使ってアクセスしたのが始まりでしょうか。Internet Mail はなんとメインフレームで処理し、使っていた頃です。半角カナ送ると完全に文字化けする時代です。しかし、すでに社内には TCP/IP は張り巡らされているところがありました。まだ NetBIOS 強い時代ですよ。NetBIOS でブロードキャストメッセージ送ると、ビル全体にメッセージ送れてしまってめっちゃ怒られた時代です。ブロードキャストコワイ。しかしね、いくら TCP/IP つかえてたとは言え、1995年なんてね、日本にはまだ Yahoo! もない時代。WWW で情報を拾ってくるなんて、夢のような時代です。Windows 95 が出て Internet フィーバー!! とか言ったって、そもそもコンテンツがなかったのです。

結局、その後もしばらくは Gopher や FTP で情報や、データを拾ってくるのが関の山で、主流はNetnews でした。どれくらい主流だったかと言うと。時代は少し先へ行って 1997年。年初に「ファイナルファンタジーVII」が発売されます。空前の PlayStation ブームです。わたしがまだ行徳に住んでいた頃です。毎週のように通い詰めていたゲーム屋さんで、隣のお宅の入り口まで長蛇の列ができたのは、この日が最初で最後でしょう。予約していたのに、予約していない人と一緒に、並ばなきゃいけなかったことが不愉快だったことを、よく覚えています。寒いのに。

当時はまだ、2ch どころか、あめぞうすらなかったので、相互に情報を交換すると言えば、あやしいわーるどか、Netnews しかありませんでした。もう少し経ってくると、かの有名なteacupが生まれてきますが、それはまた後のお話。

Internet コアユーザーは、日々、FF7 だけに消費される Netnews コンテンツを見ながら、攻略の支えにしていました。Internet は 95年から普及した!! なんて言いますけど、当時の Webサイトなんて、ホントおもちゃみたいなサイトだらけで。まだ相互に情報交換をするなんて、不可能と思われてました。Netnews バンザイ、そんな時代です。これはたぶん、Windows95 に搭載されていた "Internet News" アプリが、使い勝手が良かったというのもあったかと。

そんな、テキスト主体の時代で生まれ、未だにテキストばっか書いてる、成長のないしょっさんでした。

最後に一言だけ申し伝えると、これよりも古い時代を生きてきた人たちだけが「インターネット老人(初老)会」を名乗っていいと個人的には感じてます。わたしは「インターネット青年会」所属と勝手に思っとりますです。

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