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【ライブの記憶】lyrical school oneman live tour 2021 final @豊洲PIT





2021/5/30にリリスクのワンマンライブに行ってきました。その時のことを綺麗にまとめたいと思う気持ちと裏腹に、全然まとまらん、、、となっているので、とにかくあの幸せの空間を、可能限り残して置けるように、閉じ込めておけるように、そして開きなおせるように、記憶の断片を書き残しておこうと思います。

ちなみに、この文章は、アーカイブを見ながら、聴きながら、書いています。視聴期限は、今日までです。


さぁ、何から書こうか全然まとまっていませんが、とにかく無事このライブが開催できたということが素晴らしかったです。この状況において、確実なことは何もなく、絶対に運の要素もあったと思っています。いくら対策したってなるときはなるので。でもそういう運も味方につけて、無事開催できたことがとにかく良かった。運営の皆様、本当にお疲れさまでした。

で、じゃあまずはライブが始まるまでの話を。個人的に、ライブハウスでのライブは、この状況下では本当に行けていないので、たぶん1年半以上ぶりだったように思います。このデカい箱で大音量の音楽が聴けるという、それだけでも感情が高ぶるものがありました。

なので、開演前に流れているSEだけで、テンション上がりまくり。Lil' Leise But Goldや、dodo & tofubeats、KM Feat. JJJ & Campanella、STUTS & 松 たか子 Feat. KID FRESINOといった、最近の勢いありまくりのヒップホップが流れてきたと思ったら、その流れからのhyperpop文脈の100 gecsのmoney machineに繋がって、それだけで最高!ってなりました。この曲は、「MONEY CASH CASH CASH」にも通ずるところがあるし、いよいよ始まる感もありましたね。


本編に行きますか。後から分かったことですが、今回は換気タイムを生かした3部構成、正味約2時間強のライブでした。その第1部は、まさかの「SHARK FIN SOUP」始まりで、え!??ってなりました。その幕開けは予想してなかった。今回のセトリは、ALI-KICKの構成だったとのことだが、序盤からなかなかの面白い繋げ方をしてくるなぁと思いました。本人曰く、第一部は「タイムマシーンで時間旅行セット」だったようです。確かに過去曲も織り交ぜながら、かなり独特の雰囲気のあるセットでした。

ここで個人的に思ったのは、ツアーファイナルの割には、メンバーが意外と大人しい?ってことでした。少し違った見方をすれば、いつも通りの気負わない雰囲気があり、流石だなぁという感じ。ツアーファイナルって、大体バチバチに気合入れてくるイメージなので、この曲の並びといい、やっぱりリリスクはちょっと違うわとなりました。後からアーカイブを見ながら考えてみると、もしかしたら、シンプルにちょっと緊張している部分、もしくは第2部に向けての温存の意味もあったのかもしれません。


続いて、第2部。ALI-KICK曰く「アツくなりすぎちゃって夏突入セット」というセットは、とにかくぶち上がりまくりの様相。ぶち上がりチューンを次から次へと休憩なしで繋げるわけで、テンションはひたすらにあがりました。メンバーも騒ぎまくりで、めちゃくちゃ大変そうではあり、終盤は疲れている印象も受けました笑

良い意味で。第1部とは全然違った空気感を感じて、面白かったです。ひたすら楽しいパートでした。何より、メンバーが楽しそうにライブしている姿が、微笑ましいし、そういう姿を見て、こちらも楽しくなるというものです。そういう、とても基本的だけど、根源的なことを再確認するパートでした。


そして、最終パート、第3部。「夜の?ワンダーランド閉園セット」は、まさかのrisanoのフリースタイルから。あのフリースタイルは、自分にはうまく表現できないです。この大事なステージで、こういう状況の中で、こういう場を作り、そしてその期待にしっかりと答え、やり遂げる。その全ての文脈が、抱きしめたくなるほど、素敵な時間と空間でした。

そして、最後の4曲。歌がとても良いなと思いました。もちろん良い曲だとは思っていましたが、「Bright Ride」「FIVE SHOOTERS」の歌の鳴り方が、今まで聴いていた曲とは、まるっきり違って聴こえました。場所や環境との相乗効果があったのかもしれませんが、バッチリ仕上げてきたなと思うと同時に、これまでの流れとも相まって、本当に感動してしまいました。

ここで唯一のMC。そこら辺のバンドでももう少し休憩でMC入れますよ。本当にストイック。そういうところが信頼できるチーム、アーティストです。

そして、「Curtain Fall」からの「SEE THE LIGHT」。言うべきことは何もありません。リリスクが、過去から今へと歩んできた中でのすべてが詰め込まれて、濃縮されて、表現された、最後の7分31秒間でした。


このあたりで、HOMETENOBIRUとのことなので、リリスクメンバーを褒めておきましょう。本当にみんな良かったです。

と言っておいて、まずはメンバーではないけれども、良い仕事したDJ BIG-D。今回のセットリストは、繋ぎに痺れる箇所がたくさんありました。本当にかっこよかったし、それをしっかりやり切ったのは凄いです。運営的には怒りポイントかもしれませんが、「Fantasy」でいきなりやらかした(わざとじゃないよね?笑)のも、なんかいきなり和んだので、自分は良かったと思います、リカバリも鮮やかでした。

次はminan。なんでしょうね、安定感がありすぎて。誰が欠けても成り立たないチームだけれども、やっぱり軸はminanちゃんなんだなと再確認しました。佇まいのスタイリッシュさ、そして曲を支えるその歌。ライブであれば、そしてこれだけ大きいステージであれば、尚更その重要性が際立つステージングでした。万が一本人が読んだら、きっとなんか具体性ないし、素直には受け取られないとは思いますが、それは自分の語彙力がないということなので、ごめんなさいという感じです笑 でも本当に精神的支柱という感じが、伝わってくるんですよね。

次はhinako。ただただ可愛いですね。イヤモニ落としすぎて、しかもお菓子食べてて怒られちゃうのも、それをMCで言っちゃうのも。hinakoがいるだけで、ステージの華やかさが数段階、確実に上がります。まだラップのことを早口って言ってるって、最近どこかの記事で読んだ気がしますが、それすらも許せちゃうその愛嬌は反則です。もちろんアイドルではあるんですが、マスコット的な可愛さ、そして存在ですね。自分の役割をしっかり分かって、丁寧に表現している、その真面目さもひたすらに伝わってくるステージングでした。

次はrisano。フリースタイルは言わずもがな。これが出来るのは確実にrisanoだけだし、こういうことをしっかり言えちゃうのもrisanoだけ。楽しそうに、そして愚直にフリースタイルやラップの練習をしたりしてるrisanoの努力が、一つ結実したなと思いました。あと、これは最近思うようになったのですが、リリスクの歌というと、minan・yuuがメインのイメージが強かったのですが、risanoのハスキーボイスが下を支えていることで、5人の歌の鳴り方が、重層的になってるんだなぁと思います。特に「Bright Ride」「FIVE SHOOTERS」は、本当に良かった。

次はyuu。yuuちゃんの歌とラップ、めっちゃ好きなんですよね。やっぱり声が良いです。それがしっかり生きた表現になっていると思います。しかも、色んな経験を積んで、その表現はどんどん研ぎ澄まされていると思います。かなり仕上がっていたんではないでしょうか。risanoとの「Bright Ride」のシンクロ具合、鳥肌立ちました。あと、第3部の衣装、めちゃ可愛でした。。。ベレー帽とショートパンツ、似合いすぎだし、なんとなくマリン感もあって、これまでの衣装の中でも、最高レベルで好きでした。

最後はhime。いや恐れ入りました。とにかくナタリーでの「ヒップホップってリアル至上主義だけど、アイドルって極上のフェイクじゃないですか」っていう発言が忘れられないのですが、そういうものをしっかり解釈して、再構築して、表現するステージングなんですよね、彼女。バチバチにカッコよく決めるシーンもあれば、アイドルらしい可愛らしい一面を前面に出すシーンもある。そして、一つひとつの所作が綺麗。細部まで気を遣っているのが目に見えて分かります。そういうところに、彼女のアイドルとしての矜持があるのでしょう。それがしっかりと伝わってきます。これが出来るラッパーは、himeだけ。これが出来るアイドルは、himeだけ。5人とも素晴らしかったですが、その中でも、himeは特に素晴らしいステージングでした。


裏で流していたアーカイブが終わってしまいました。この文章もそろそろ終わろうと思います。

リリスクのライブは、本当にシンプルですね。変なギミックが一切ない。逆に、あえてチープなギミックを所々入れることで、曲をしっかりやる、しっかり魅せるという、ライブの本質を際立たせていると感じています。この記事でキムさんが言っていた「サクッとライブやってサクッと帰る、でもライブは最高」「リリスクは水飲みながらダラダラと出てきて、この感じはカッコいいなという手応えがあって」という表現や思い、ビジョンに、めちゃくちゃ共感するんですが、これだけしっかり作り込んだステージであっても、やはりこういう要素がちゃんと根本にある気がするんです。だから、良い。

加えて、彼女たちのライブの魅力は、その不確実性にもあると思います。その自由なステージングで、毎回毎回違った一面を見せてくれます。こういうライブでも、いつも通りステージ上で楽しそうにじゃれ合うメンバーたちを見れるのも、本当に良いです。決まりきった動きをするライブなんて、どんなアーティストであってもクソつまらないんですよ、そういうことをちゃんとわかっている。

そういうことも含めて、一見シンプルに見えるリリスクのライブには、膨大な情報量が詰まっているな、ということを再確認しました。小手先に走らないチームリリスクは、まだまだ面白いものを見せてくれる、そう確信したライブでした。


強いて言えば、やっぱり、声出したいし、自由にフロアを動き回りたいですね。もっと一緒にライブを作り上げたいという気持ちが強くあります。きっとそこでしか生まれえないライブというのがあるはずです。また一段と不確実なライブが、そう遠くない未来に見れることを楽しみにしています。

あ、最後に、アルバムのツアーなのに「Bring the noise」やらなかったのは意外でした。聴きたかったですが、次のツアーへのお楽しみということでしょうか。そういうことであれば、しょうがないので許しましょう。(何様って感じですが笑)


以下、参考。


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