役所の人事異動について③

前回の記事では、役所の人事異動の概要について書いていきました。
役所では課長の権限が非常に大きいことはおわかりいただけたかと思いますが、今回は課長が異動先を決める異動方法について書いていきます。

●課長による引き抜き
前回の記事で書きましたが、異動リストに載っている職員が異動することになります。
そのリストが人事課から各課長に提示されるので、そのリストの中からぜひうちの課に引き抜きたい!とオファーがかかった場合、そこの部署に引き抜かれることがあります。

基本的には人事評価が高く、その課長と何らかのつながりがあって溺愛されている職員に限られます。

●課長間によるトレード
課長間で職員同士のトレードが申し込まれるケースもあります。
「うちの課のデキる職員を差し出すかわりにそちらの課のデキる職員をおくれよ」
逆に「そちらの課のお荷物職員を引き取るから、うちの課のお荷物職員をそちらで引き取ってよ」
という具合にです。

役所は玉突き人事が多いのですが、異動する職員の異動先と新たに来る職員の異動元が同じ課の場合は、このケースが該当します。

このように、人事を介さずに課長が直接異動先を決めてしまうケースもあるので驚きです。
まあこのケースで異動になる職員は少数です。
大多数の職員は、次回の記事で書く人事課による調整によって異動が決まっていきます。

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