外資転職日記 vol.11 ビジネス機会を見つけ、インサイトを得るための3ステップ

 今の会社に入ってから「ビジネスを適切にレビューし、機会がある部分に対し改善アクションを取ることでビジネスを伸ばしていく」というPDCAの解像度が上がったと感じるので学んだことをメモ。
当たり前なことだけど結構忘れがち。言語化/型化していつでも使える状態にしたい

ビジネスレビューの3ステップ

  1. (Good・Bad?)ビジネスが「Good」か「Bad」かを明確にする

  2. (Why?)そんな状況になっているKey Reasonを見つける

  3. (How?)状況を改善するためのActionを明確化する

1.(Good or Bad?)ビジネスが「Good」か「Bad」かを明確にする

まずGood・Badの決め方を明確にする

  • 良し悪しの判断に必要なKPIを用意する

    • KPIの例:売上高、売上高前期比、粗利率、市場シェア・・・

  • 必ず「比較」をする。比べなけれ良いか悪いかわからない

    • 比較の例:市場比、目標比、昨年比、競合比・・・

  • 比較の結果を「Good or Bad」で表現する。「Even」は使わない

  • 上記の判断基準をステークホルダーとAlignする

    • 当たり前の話だが、KPIや比較対象、判断基準が相手の想定と違えば説得や合意はできない

なお、Good・Badは1つの基準によって決める。2つ以上の基準を混ぜない。

良い例:
「新商品Aの売上高成長率は、マーケットと比較して非常に良い」

悪い例:
「商品Aの利益率はマーケットを上回っているが、目標には劣後している」
→良いか悪いか(=Issueとすべきか否か)がわからない

上記の判断基準のもとで適切なブレイクダウンを行う

  • 目的を明確に

    • 例えば「売上成長率が競合より低い製品カテゴリを見つけ、その原因となっている商品をブランドで知りたい」など

  • Peel the onionの精神で

    • まずはBig Pictureから徐々に分解していく。いきなり詳細を見ない

  • 仮説とも組み合わせながら分解の方向性を決めていく

    • 商品カテゴリ?メーカー?ブランド?機能?サイズ?etc

    • 自分は「商品大カテゴリ」→「商品小カテゴリ」→「メーカー」→「ブランド」→「サブブランド」→「サイズ」くらいの粒度を良く使う

2.(Why?)そんな状況を生んでいるKey Reasonを見つける

  • Good/Badになっている原因を探る。例えば「店舗での展開にどこに原因があるかどうか」を分析する場合は、主に以下の要素から探すことになる

    • 店舗への配荷量:市場や昨年同時期に比べて?

    • 価格:市場や昨年同時期に対して高い?低い?

    • 棚:商品棚のどの場所にどのくらい置かれている?

    • 販促スペース:販促スペースの見やすい場所に置かれているか?

    • 販促・キャンペーン:チラシ・ポイント還元などの販促はどうか?

  • この時点では表面的な理由を扱った方がいい。表面的な理由の奥にある理由はその後に考えるべき

    • 例えば消費者意識の変化、マクロトレンド、メディア戦略など

3.(How?)状況を改善するためのActionを明確化する

  • 理由が分かっても改善策を講じない限り意味がない

  • とにかく具体的に、Actionableに。なんとなくのアクション提案は実行されないで終わる

  • Size of Prize(それによって得られるプラス)を定量化する

    • これがないとやるべきことの優先順位がつかず、振返りもできない

    • さらに、実行者がメリットを感じるためにも重要。「これをやるとこんなにいいことがある」とわかれば忙しくても実行したくなる

悪い例
「商品Aの大きいサイズの山積みスペースを増やすべき」
→店舗で何をすべきかもそのメリットもわからないため、きっと放置される

良い例
「入り口のスペースの商品Bの〇〇サイズを商品Aの△△サイズに変えると、これだけの効果があるため、実施すべき」
→アクションもメリットも明確

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