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自発的対称性の破れとビックバン

こんにちは🤚
まっつです。

今回は自発的対称性の破れとビックバンについて考えてみます。
自発的対称性の破れの説明では鉛筆の例えがしばしば使われます。
尖った鉛筆の芯を下にして硬い机に立てるとします。

対称性の状態


そして手を離した瞬間

対称性が破れた状態


すぐに鉛筆は倒れてしまいます。
尖った鉛筆を机に立てた状態は線対称、つまり、どこから見ても同じように鉛筆は見えて完全に対称性が保たれた状態と言えます。一方、机に倒れた鉛筆は対称性は無くなってしまいます。見た目では鉛筆が立っている方が美しいですが、エネルギー的には不安定、つまりエネルギーが高い状態で、鉛筆を支えてあげている力がなくなった途端に、鉛筆はエネルギー的に安定している、つまりエネルギーが低い倒れた状態になります。
これが自発的に対称性が破れた状態といいます。
まあ、私たち人間も立っている状態より、寝ている状態の方が楽でエネルギーを使わずに済みますよね笑。そんなイメージをするとわかりやすいかもしれません。
物理学では宇宙が誕生した時、物質と反物質が同じだけ存在していたと考えられています。この物質と反物質はプラスとマイナスのような関係で、出会うとエネルギーに変化して消えてしまいます。これを対消滅と言います。
ちなみにドッペルゲンガーはこれが元ネタじゃないかと思いました笑
ですから、宇宙が誕生しても物質と反物質が同じだけ存在するので、対消滅の末に宇宙は再び何もない状態になると予測されます。しかし、実際のところ私たちが存在しているので、物質の方が多く残ったという結果になっています。
物質と反物質が同数ある状態は対称性の状態です。そして私たちが存在しているこの世界は物質の方が多く残り、対称性を破っている状態だと言えます。
だから何も無い真空が自発的に対称性を破ってビックバンを起こし、エネルギーが高い状態から低い状態を求めて変化することを考えると、宇宙が始まる前の何もない真空の状態というのは、とてもエネルギーが高い状態だと考えられます。「何もない状態なのにエネルギーが高い?」と一見矛盾しているようにも思えますが、この何もないという状態は、形を持っていないので、逆に何にでもなれるという状態であると考えられます。つまり何もない真空の状態は「全てを生み出せる」という、ものすごいエネルギーを持っている状態とも観ることができると思います。
では、「この何もない真空という状態はいつどこで生まれるのか?」という疑問が生まれると思います。ここからは物理学では解き明かせない部分です。
しかし、これを解き明かしているものがあります。それは仏教です。
最後まで見ていただきありがとうございました😊

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