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2023/1/9週|1990年代と2020年代の30代男性の価値観の違い

以前、長期の時間軸でデータを見る面白さについて書いてみましたが、博報堂さんの「生活定点」(30年分の生活者観測データ約1,400項目を無償公開してくれています)を見ている中で、以前特定の年代だった人たちと2023年の段階でその年代の人の価値観はどのくらい変わっているのか、に興味が湧いてきましたので見てみました。

ここでは、自分が30代男性ということもあり、
1998年の30代男性(= 90年代とする)
vs
2022年の30代男性(= 20年代とする)
を比較してみようと思います。(データもダウンロードさせていただけるので他の性年代にご興味のある方はサイトから見てみてください)

データの利用方法について

データの利用方法についてはこちらにあるものに従います。
出典は全て【博報堂生活総合研究所「生活定点」調査】になります。

- 集計表(時系列グラフ作成プログラムを含む)や調査票など『生活定点』に含まれる一切のデータや情報にかかる著作権などの一切の権利は、株式会社博報堂に帰属します。
- ユーザーの方々は、 これらのデータや情報を表示、複製、掲載、印刷など自由に利用することができます。
- ただし、集計表や時系列グラフ作成プログラム、調査票の質問文言など『生活定点』に含まれる一切の情報そのものを改変することは認められません。
- また、ご利用の場合には、出典として【博報堂生活総合研究所「生活定点」調査】を必ず明記してください。

生活定点Webサイトより

1990年代と2020年代の30代男性の価値観の違い

以下では数値の差がありそうなもので興味を引いたものをいくつかピックアップしてみます。
* 数値は%です
* N数は1998年(206)、2022年(300)


幸せやん

「身の周りで感じること」という分野において「よろこばしいことが多い」という回答のスコアは90年代より20年代の方がかなり高いですね。


意外でした。

勝手な偏見では90年代の頃の方が物質的な豊かさを追求する気持ちが強い時代だったのでは、と子ども時代も振り返りながら思っていたのですが、自分達の世代の方がその気持ちが強くて、反省しております。。苦笑


約四半世紀で半分以下に減っています

「土用の丑の日に鰻を食べる」というのは江戸時代に平賀源内がキャッチコピーを考えた最初のマーケティングキャンペーン、という話を昔聞いた記憶がありますが、こういう「皆が特定のタイミングに同じことをする」というのは徐々に少なくなってきているのかもしれませんね。


90年代よりも20年代は疲れを感じる割合は少ないという。

90年代はエネルギッシュだったイメージがありますが、他方で精神的にも肉体的にも疲れを感じながらだったようです。。現代を生きていると現代なりの悩みから疲れがありそうな気がしますが、感じる人の割合には少し差がありそうです。

特にスコア差が激しい質問項目のようです


これ、世相が出てますよね。笑
「一年生になったら友達たくさんできるかなあ」という童謡が発表されたのは1966年らしいのですが、それを聴いていた世代が98年にちょうど30代なのでそうした世の中的な価値観の影響も強かったのかもしれませんね。


さて、最後に個人的に一番興味があった恋愛・結婚分野です。笑
いくつか差分があった質問項目をピックアップしてみました↓

同じ30代でも価値観は変わるものですね

・結婚という制度に対しては柔軟性が上がっていると思いきや、価値観的にはそう出ていなさそう
・90年代さんやんちゃ(いくつになっても恋愛を〜):なおここでは割愛していますが、もっとストレートな表現の質問項目でも90年代さんの方が20年代よりやんちゃでした。笑
・男女の友情というやつの考え方は90年代の方がより持っていそうで、ちょっと直感に反しました


…いかがでしたでしょうか。30年分のデータを取得しているのみならず無料公開もしてくれている点に感謝しつつ、長期データの比較の楽しさを感じました。

それでは、今週はこの辺りで。

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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