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金鳥の新聞広告から、逆にインターネット広告で出来ることを整理してみた

金鳥の新聞広告が話題になりました。

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https://www.kincho.co.jp/cm/ad_paper/index.html

インターネット広告のアンチテーゼを盛り込みながらも、当のキャンペーンサイトのURLには/internet/daisukiというツンデレな内容になっています。そのツンの部分にあたるこのパートに注目してみました。

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裏を返せば「インターネット広告で出来ることまとめ」的な側面も持ち合わせるので、具体的にその手法は何なのか?を私が言える範囲でまとめてみようと思いました。

「この広告を見て、この商品を買いたくなったかどうか教えろ」なんて言わないよ。

ブランドリフト調査が該当します。広告に接触した人と、接触していない人に分けて、アンケート調査するという手法です。大手だとマクロミルの調査がよくしられています。

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(画像は以下リンクより引用)

Youtubeではこういったフォーマットでブランドリフト調査が実施されています。

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余談ですが、最近だとこのフォーマットに慣れたユーザーも多く、瞬時に「回答なし」に準ずる選択肢が選ばれアンケートの回収率は下がっているようです。そういったユーザーが増えたのかアンケートの場合でも5秒のウェイトが設けられましたね。

「ポイントやるから個人情報よこせ」なんて言わないよ。


楽天ポイント、Tポイントカード、一部のクレジットカードをはじめとした、ポイント付与をするモデル全般を指します。行動や購入履歴に基づいてターゲティング広告を出すメニューが存在します。無料で使えているポイントや特典も「タダ」ではないということですね。

余談ですが、これらは勝手に行われている訳ではなく、ユーザーとの「同意」に基づいて行われています。

この新聞広告、途中で見るのやめた人の数を数えたりしないよ!

アクセス解析でいうと離脱率と直帰率、またはヒートマップツールが該当します。主にはウェブサイトやコンテンツの改善で利用されます。


「この広告見たやろ、そしたらこの広告も見ろ」なんて言わないよ

わかりやすいものだとYoutubeの動画シーケンス広告が該当します。ステップ仕立てで広告を見せる際に使われます。

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(分かりやすいアナグラムさんの記事より画像を引用しています)


「広告見て買ったな、そしたらもう1回買え」なんて言わないよ。

デジタルでいうと「広告を見て(クリックせずに)買った」というのは「ビュースルーコンバージョン」に該当しますが、その方々を捉えて広告配信というのは一般的ではないので「広告クリックして買ったな、そしたらもう1回買え」なんて言わないよ。と置き換えて考えます。

シンプルに購入者に向けたリターゲティングが該当します。

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(画像は以下リンクより引用)

例えば一度サンプルか単発商品を購入いただいた方をターゲットとして、一定期間が経過した後に、定期購入をオススメする広告を出す形です。ただ、2023年後半に延長されたCookielessの環境を見据えるとリターゲティング自体が難しくなってきます。

3rd party cookie規制の影響を受けづらいメールアドレスや電話番号を基にターゲティングする手法も存在します。例えばGoogleのカスタマーマッチです。この機能を使えば購入者のメールアドレスや電話番号に基づいてターゲティング対象とすることができます。

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あなたが、いつ、どこでこの広告見てるかなんて知らなくていいよ!

これは解釈によりますが、位置情報広告が該当します。例えば六本木駅でコンコースビジョンを掲載し、掲載期間中に六本木駅のwifiで感知した人を「コンコースビジョンを見た人」と仮定して、シナラでネット広告を出す。といった形が可能です。さらにそのネット広告接触者にブランドリフト調査を…といったあわせ技になることもあります。

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(画像は以下リンクより引用)


この新聞広告を見た後、何をしてるか詮索なんてしないよ!

Googleのキャンペーンマネージャー等が該当します。広告をクリックされなくとも、”見た”後の行動を可視化することができます。

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(画像は以下リンクより引用)


「へぇ、こんな商品あるんだ。今度買ってみよう」…それだけで…十分だよ。

私もそう思います!

つらつら書きましたが、特に深いオチもありません(笑)一連の見出しは、インターネットの広告を深く理解し、愛をもったディスりであると感じました。個人的には「インターネット広告」と表現されているところが好きでした。



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