バリュープロポジションによって、届ける価値を明確にし、顧客の判断の助けとなる。
普段はマーケティングを中心に業務を行なっています。
さまざまな理論や考え方ががあるものの、結局、「提供している価値は何?」という一言が言えないと、ごちゃごちゃと遠回りするだけだなと感じています。
そこで、今回、一言でシンプルに表すには?ということで、「バリュープロポジション」に注目してみたいと思います。
また、そのバリュープロポジションを整理するためのフレームワークとして、「バリュープロポジションキャンバス」のご紹介もします。
テンプレートもダウンロードできるように致しましたので、宜しければ、ご利用ください。
バリュープロポジションとは?
端的に述べると、
・顧客が望んでいて、
・競合他社には提供できない
・自分たちだけが提供できる価値
のことです。
顧客の視点に立つと、企業から提供される価値が明確になっていないと、他の会社から提供されるサービスとの違いがわからず、単純な機能比較となります。
また、機能比較だけではなく、最終的に価格競争になってしまいます。
従って、このバリュープロポジションによって、自社の提供する価値を明確にすることで、機能比較や価格比較を避け、結果的に、顧客が判断をする上での助けになるものです。
バリュープロポジションキャンバスで、顧客起点からスタート
このバリュープロポジションを決める上で活用可能なフレームワークがあります。
一つが、バリュープロポジションキャンパスです。
バリュープロポジションキャンバスを図であらわすと下記のものです。
>こちらからダウンロードができますので、宜しければご利用ください。
# 企業視点(上記の図の左側)
・顧客への提供価値
一言で何なのか?を表現します。この時に以下のフレームワークが役に立ちます。
「誰の、どんな状況での、何の課題を、どのように解決するのか?」
・自社の商品やサービス
自社が提供している商品やサービスを一言で書きます。
・顧客に利益やメリットをもたらすもの
提供する側から見た場合の顧客のメリットになることを書きます。
・顧客の悩みやペインを取り除くもの
提供する側から見た場合に、顧客にとっての嫌だと思っていたことや困っていることを減らすことができる、つまり、ペインを除くことができることを書きます。
# 顧客視点(上記の図の右側)
・顧客セグメント
どういった対象者であるのか?を書きます。
・顧客が解決したい課題・ジョブ
顧客が抱えていて、解決したい課題を書きます。
・顧客のメリット
顧客目線で、悩みや課題が解決することで得られることを書きます。
・顧客の悩み
顧客が解決できていない悩みを書きます。
バリュープロポジションキャンバスを使った事例の紹介
ここでは、実際にバリュープロポジションキャンバスを活用した事例をご紹介します。
今回は、別のnoteの記事でも紹介していましたが、「ANYTIME FITNESS(エニタイムフィットネス)」です。
簡単にご紹介します。
# エニタイムフィットネス
・企業名:株式会社Fast Fitness Japan
・店舗数:872店舗(直営店152、FC店720)(2020年12月末)
・会員数:55万人(2020年12月末)
・売上:111億円(2021年3月)
・特徴:24時間運営・スタッフも最小限で、マシントレーニングを中心に展開するスポーツクラブ
今回想定している顧客セグメントは、以下となります。
「トレーニング意欲が高い人や運動習慣のある20〜40代の男性」とします。
# エニタイムフィットネスのバリュープロポジションキャンバス
同じフィットネスクラブやスポーツジムの業界の中でも非常にユニークな立ち位置です。
まとめ
今回、事例で紹介しましたが、実際にバリュープロポジションキャンバスをつくって、特定の業界内で競合同士の企業を比較してみると良さそうです。
次回は、特定の業界で数社取り上げて実施したnoteを書いてみたいと思います。
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