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「金はすべて輝くとは限らない」

先日会社の友人と飲みながら、16 Personalities (https://www.16personalities.com/ja)というサイトでお互いの人格を診断してもらいました。私の性格は「仲介者(INFP-A / INFP-T)」だそうです。この性格について紹介する文章の中に、トルーキンの一節がありました(ロード・オブ・ザ・リングの一節だそうですので聞いたことがある人もいるかも?)。

  • 金はすべて輝くとは限らない。さまよい歩く者が皆迷っているとは限らない。年老いても強い者は枯れない。深い根に霜は届かない。

とても抑制的で思慮深い表現ですが、要は表層的な部分が必ずしも本質を表さない、ということを言っているのでしょう。
私も表層的な部分や価値よりももっと内側の部分で、より相手の心や感情を打つものを大事にしたいと思いますし、そのために自分の心や感情を思考と言葉を巧く使いながら表現できる存在で有りたいと思います。

そこでで、私はブログを書き始めることにしました。

私は日々の仕事の中で「ソート・リーダーシップ」としてお客様と自社製品を結びつける能力を磨く必要があり、その中における私のチャレンジの一つが、他者に対して自分の考えを効果的にわかりやすく表現すること、だからです。


ソート・リーダーシップって?

ソート・リーダー(Thought Leader)と言う言葉でWikipediaを検索すると、「特定の分野の権威として認められている個人または企業」といったフレーズがヒットします。あるいは、ThoughtWorksというテクノロジーリサーチの権威のWebサイトで確認してみると、ソート・リーダーシップとは、「 a business’s strategy to shape, promote, and own a topic of great societal relevance」(社会的に関連性の高いトピックを形成し、推進し、所有するビジネスの戦略)することであり、その目的は、「関心のある新たな顧客を獲得し、 インスピレーションを受けたブランドファンの活発なコミュニティを作成すること」とあります。

自分自身の活動における「伝える」

私は今、オープンソースソフトウェアをコアとしたソフトウェア会社でソリューションアーキテクトとして働いており、主にエンタープライズ、と呼ばれるような、非常に大きな企業グループの一つを担当しています。このような企業は非常に巨大なシステムやアプリケーションがたくさん動いていますが、ビジネスにおける社会的な責任が大きく、新しいテクノロジーによるビジネスの変革・改善とテクノロジー導入におけるリスクやコストのコントロールに常に大きなジレンマを抱えています。

私達が扱っているテクノロジーは業界全体で見れば、どちらかというと比較的勃興期から成熟期にあるようなものに該当するようです。しかし、エンタープライズのお客様にとってはまだまだ経験の少ないテクノロジーと見られています。そのような中では、対外的に喧伝されるようなメリットだけでお客様が我々の製品を導入いただけることはほとんどといっていいほどありません。私達の扱っている技術領域について、すでにお客様の社内で採用実績があったとしても、依然として懐疑的な立場に立たれるお客様も当然います。そのような状況の中で、私は多様な立場の方に私達のソフトウェアやサービスのファンになっていただくために、その立場にあわせて様々な機会や表現方法を通してその魅力や重要性を伝えることが重要です。ただし、単方向の独りよがりの伝えるであってはなりません。なぜなら、私が重視したいのはその先にある共感や、あるいは価値観を押し付けるのではなく価値観を認識してもらう、ということなのです。

これがソリューションアーキテクトという自分のジョブロールにおいて本来的に求められるものかは未だにわかりません。もしかしたら違うのかもしれません。しかし、私はこれが存在意義だと考えていますし、またそのような存在でありたいと考えています。

「伝える」ことは難しい

人に何かを伝えるということは非常に奥深いと感じます。社会人としてこれまで15年近いキャリアを歩んできましたが、未だに伝えるということについてポジティブ・ネガティブ含めて新しい発見があります。例えば自分が以前行った説明を他の人がまた違う方法で説明しているのを聞いて、なるほど、これはこういう伝え方をすることもできるのか、とか。あるいは、同じ説明を違う二人に説明したときに、それぞれまったく違う理解をされることも。あとから「もう少しいい表現や伝え方があったんじゃないか?」と後から悔しいと感じる局面のほうが多いかもしれません。

ブログを書くことを通して、自分の興味や関心を引いたものについて読み手の方に興味関心を持っていただいたり関心を持っていただけるよう、自分の内なる感情や感覚も織り交ぜながら巧く言葉で表現していく能力を磨くことができたら、と思います。

「伝えること」への第一歩

もちろん書く以上はすべてのものが読み手にとって金のように印象的で素晴らしいものでありたいと思いますが、自分の能力ではまだまだ難しいことがたくさんあるでしょう。それよりも今の私にとっては、自分が伝えたかったこと以上に私の文章や表現から読み手の皆さんがどのように感じたかのほうが重要です。今後の私の記事にぜひ意見や感想をフィードバックをしていただき、私の伝えることへの旅路をサポートしていただけると嬉しく思います。

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