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相手を知るために

共感・傾聴するということ

よく電話したり、自分から話をするタイプではないですが、誰かと話をする時って楽しいんです。話すことで思考を整理したり、自分の気持ちを理解できると思ってます。そんなことを考えたのはある本を読んだから。その本は「ラブという薬」著者 いとうせいこう・星野概念 です。本の詳細は以下のリンクからどうぞ。

本の構成は、いとうさんと星野さんの対談形式です。精神科医でありミュージシャンの星野さんに、いとうさんがカウンセリングを受けた心境の変化や考え方などをお話されています。

この本の中で、傾聴のプロである星野さんが誰かと対話するときは、まず共感することが大切と言われています。例えば怒っている人がいて、その怒っている理由はわからなくても怒っているという感情はわかるはずです。その後の行動を以下の2パターンの例で考えてみましょう。

① 怒っている→理由を聞いてみる→問題を解決できる案を探す

② 怒っている→ムカつく→反撃する

②の例は共感出来ず、さらに状態を悪化させることになります。①は怒っているということに共感し、次に怒っている理由を聞いています。共感した後に傾聴する行動をとることで、問題を解決できる可能性があるのです。そんなの簡単にできるよ〜とか思っていても実際、相手の立場になって考えることって難しいですよね。自分も同じ状況にならなきゃ、わかったつもりでいることが多いと思います。他にも大事なことを、いとうさんと星野さんが本の中で伝えていますので抜粋させていただきます。

いとう

確かにそう。物事を判断するときに、全肯定か全否定しかないみたいな考え方は危険だってことを、俺らはちゃんとわかっておいたほうがいい。

星野

本当にそうだと思います。部分肯定、部分否定の大切さを知っているかどうかで、他者との関係はだいぶ変わってきますから。

全肯定か全否定って今のSNSでは、普通に感じられます。そもそも「いいね」か「そうじゃない」しかない。
この件についても本で触れていますので、ぜひ読んでもらいたいです。

今回、ラブという薬を読んで私は精神科に行きたくなりました。私が思ってた精神科のイメージは、病院からの紹介状がある人や、治療をしなくては対応できないぐらいの言動や行動がある人が行くんだろうなと思っていましたが!ぜんぜん違いました。悩みがあってもなくても話をしたい人が行けるんです。さらに精神科の先生なら、傾聴のプロ。心の中にモヤモヤしているものがあれば、全部吐き出して聞いてもらえます。

話ができる人がいるってとても素敵なことですよね。また、この本を読み終えてラブとは傾聴なんだということがストンと胸におさまりました。身近に、いつも自分の話を聞いてくれる人が思い浮かびましたか?

その人はきっとあなたの事を大切に思っているはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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