【ライターのもやもや】構成を先に考える?
いわゆるライターの教科書的な本には、必ず「書く前に構成を考えましょう」と文言があります。
私も、その意見には同意します。特に書きなれていない分野とか、初めて書く媒体なら、絶対構成を決めてから書き始めた方がいい。
ただ、たまに「構成に囚われていい文章が書けなくなっているのでは?」と感じることがあるのです。
例えば、ある会社の社員さんにインタビューし、仕事内容を紹介する記事を書く場合。
分かりやすい一つの構成としては、
●入社したきっかけ
●今やっている仕事内容
●やりがい、印象に残っているエピソード
●今後の目標
こんなところだと思います。
しかし、構成に沿って文章を書いていくと「こっち行きたいな」と思うときがあります。
ここを説明するのが難しいけれど、文章がそっちへ行きたがっている、というか。
例えば、「やりがい」と「入社のきっかけ」が繋がるから、
一緒にしてみよう、とか。
もしくは「今後の目標」と「入社のきっかけ」が繋がるな、とか。
そういう時に、あまり構成に沿うことを重視しなくてもいいのかなと思っています。
構成とは設計図のようなもので、文章の土台ではあるのですが、
途中で絶対に変更してはいけないわけではないと思うのです。
もちろん構成を考える段階で、最も良いものが作れればそれに越したことはないのですが。
あと、どうしても構成を決めるときに、前に挙げた例のように「分かりやすい構成」になってしまうことが多いです。
時系列や、最初に概要を説明してから具体に入るなど。
「分かりやすい」のは決して悪いことではないのですが、一つの型にはまってしまうし、あまり面白くはありません。
だから、たまに自分を疑ってみたり、違う角度から思い切って書き出してみることも必要なのでは、と思っています。敢えて奇をてらわなくても良いのだけど、もっといい書き方があるのではないか、と突き詰めてみる。
構成は、頑丈な鉄の柱ではなくて、いつでも柔軟に形を変えられる粘土のようなもの。そう思って向き合いたいです。
ただ、編集者さんに構成だけ先に提出する場合もあるので、そうするとなかなか柔軟に変えていい、とも言い切れませんが…。
構成を疑う頭は持っておきたいです。ゴールはより良い文章を書くことなので。どうしても必要な場合は、構成の変更を提案することも必要になると思います。
他のライターさんの、文章の書き方が気になります。
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