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心の弱さ 第6話

Aちゃんに向き合おうとする自分と楽しい方に逃げようとする自分。

Aちゃんから離れたい自分がいる。そして、そう思う自分を軽蔑する。

また、ドロドロとしたものが自分の心の中に出てきた。苦しかった。

それがまた学校に行きたくないという思いに拍車をかけた。また、あの地獄の日々に逆戻りだ。
朝補習に行けなくなった。父にまで迷惑をかけた。先生と母は私のことを諦めた。


Aちゃんの事をある友人(以下、Kちゃん)に思い切って話してみた。Kちゃんは引くことなく共感してくれた。
その時に、
「無理せんで良いと思うよ。帰り道、遠慮なくこちっちに来てよ。」
と言ってくれた。逃げても良いと、逃げることを肯定してくれたようだった。肩の荷が降りた気がした。
その日から、Kちゃんは帰り道に私のことを気にかけてくれるようになって、状況はあまり変わらなかったけど、気持ちはずいぶん楽になっていた。状況が変わらないからと言って「2人で絶対に一緒に帰る」という雰囲気を作る作戦を提案してくれたり、私が朝、遅刻しないように一緒に学校に行く約束をして、「学校に遅刻しない為に起きる」のではなく「約束を守る為に起きる」という新しい動機をくれたりした。

本当にKちゃんのおかげで状況は改善され、私自身の気持ちも明るくなっていった。Kちゃんと私の関係も変わって、お互いになんでも話して、お互いにサポートし合える関係になった。上部だけじゃない友達になった。


あとは勉強。
勉強からは逃げられない。これが4年間逃げ続けて得た教訓。姉や妹には芸術という逃げ道があるが、私には勉強しかない。落ちぶれたままではいられない。

さて、どう向き合おうか。

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