【~連載~静岡の歴史を学ぼう179】Stone wall techniques (2) 石垣の技術 (2)
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歴史好きにはたまらない駿府城の石垣の話、ちょっと復習を。
①野面(のづら)積(づ)み 自然石を積み上げる技術。駿府城では戦国時代末期の天正期、徳川家康が豊臣秀吉に築城を命じられた時に使われた技術です。
②打ち込みはぎ 岩を切る技術があがり、石と石の間に小さい石を打ち込むことで石垣の強度を高めました。家康公の大御所時代、慶長期に使われました。
今日は③切り込みはぎです。石を切る技術がさらに向上しました。
Stone wall techniques (2)
石垣の技術 (2)
Kirikomi-hagi technique developed and later replaced the Uchikomi-hagi technique.
切り込みはぎの技術が上がり、やがて打ち込みはぎにとって代わりました。
Kirikomi literally means "to cut deep".
「きりこみ」とは「深く切ること」を意味します。
As the name suggests, this technique used precise cutting of rocks so that they fitted tightly together, eliminating the gaps between them.
名前の通り、この技術で岩を正確に切ることができ、そのため石どうしがピタッと合い、隙間がなくなりました。
Another technique, called sangi-zumi, was used for the corners of stone walls.
もう一つの技術、算木積(さんぎづみ)は石垣の隅を造るのに使われました。
In this technique, rocks were shaped into rectangles.
この技術では、岩は直方体に形成されました。
The long and short sides were piled alternately, increasing the pressure and strengthening the corners of the wall.
長辺と短辺を代わりばんこに積み重ねて、圧力を高め、石垣の隅を強化しました。
Nozura-zumi is the oldest technique used in stone wall masonry, followed by uchikomi-hagi.
野面積みは最も古い石垣建築の技術で、次に打ち込みはぎが続きます。
Kirikomi-hagi is the latest technique among the three.
この三種類の技術の中では、切り込みはぎが最も新しいものです。
By identifying the masonry technique, we can tell in which period the stone wall was built.
石垣の技術を見分けることで、その石垣がいつの時代に造られたのか分かるのです。
参考資料:駿府城ガイドブック 駿府城まるわかり 編集・発行 静岡市