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読めない会館・莫大小会館〜最後のサーフホリデイ〜

「読めない会館」とか「最後のサーフホリデイ」だの意味不明で失礼します。
昭和おばぁちゃんの【つぶやき】なので、すっ飛ばしてくださいませ。



メリヤス会館

漢字で「莫大小會館メリヤスかいかん」です。
繊維のメリヤス。まったく読めない会館。
当て字?
いまで言うキラキラネームみたいですね。

2021年
莫大小會舘メリヤスかいかん
大阪市福島区3-1-39


漠然としてて大きくて小さい会館と思っていました。そうでは…なかったのです。恥ずかしい。


2021年・メリヤス会館


1929年(昭和4)に建てられたメリヤス会館。
背後には堂島川どうじまがわが流れ、白いアーチの堂島大橋が架かります。
レトロモダンな景観を、すこしだけ。

堂島大橋



余談ですが、大阪と兵庫県の境に「毛斯倫大橋モスリンおおはし」という橋もあります。
「毛斯倫」は「モスリン」と。
まだこちらの方が読めますね。

裏は駐車場



2022年7月31日閉館

この読めない会館、いやメリヤス会館はこの夏、7月末で閉館しました。
わたしは、Twitterで知ったのです。


まだ暑い9月、何かに引き寄せられるような感じあり。
年内に取り壊しの噂。ちょっと散歩がてら見に行くことに。


堂島大橋のたもとへ。オン・ザ・ストリートコーナー。

異国のよう
閉館のお知らせ


テナントも既になく、ロイヤルミルクティーのような壁肌のみの姿。
いままで入ったたこともなく、内部はどんな感じだったのか。看板は取り外されています。

穴がボツボツ。まさか銃創?
戦前に建てられた会館なので、機銃掃射を受けていても不思議ではありません。

縦長の窓が寂しく



スローカフェさん


お店が、一件だけ営業中。
チラッと見て帰ろう。

あぁあ、ダメじゃあないか。
「山下達郎」さんって書いてある!
「山下真司」さんや「山P」ではないのを確認したら足が店に入っていた。
いつも喫茶店に入る、わたし。
今回はカフェなのです。


ニューミュージックの風が吹く。
吹いてはいない。音も、しない。
  「スローカフェ」

SLOW CAFE さん
メリヤス会館1F


海岸通でもないのに、ビッグウェーブ。
じぶんのなかで、80年代のカフェバーに。
やっぱり、ニューミュージックの雰囲気。
気ままにリフレクション。

夏に閉館したメリヤス会館、最後のカフェ。
最後のサーフホリデイ。
夏をあきらめて。知っている歌をひっぱりだす。


ジャスミンティーはなくて、コーヒーを。
オリビアを聴きながら。
しあわせのレシピ。

こんなお店があるのなら。
 RIDE  ON  タイム。

視覚も四角

室内はロイヤルミルクティーが降る高い高い天井。
モダンな洋風建築の味わい。
動かないプロペラが似合う。
面格子の近代建築の中は開放的な空間。


マシカクの LPレコードのジャケット。
これは80年代のインスタグラムだ。
画像が並ぶ。30センチ角の世界。
大きかった。なにもかも。


21世紀になって、画像は手のひらのなか。
こんなにコンパクトで画質が優れてるのに、細かいことは見えなくなってしまった。
わからなくなってしまった。


たぶん気にしなくなった。いろいろと。
80年代から40年も経ったのだから。メリヤス会館は97歳、わたしの親世代より少し上。
あなたは、わかってくれるよね。


叔父と叔母がタツローさんのファン

話しかけられた。若いオーナーさんだ。
むかしのアメリカ村にいた風情。
どちらかというと、しょう油顔。



ダンシング・オールナイトしてそうな。
メリヤス会館閉館で残念です。
ちょっとね、哀愁トゥナイト。

悲しい色やね


戻っておいでわたしの時間


叔父叔母さんは、聖地のコンサートには必ず行くそう。
ここは、ラブランド・アイランド、中之島のホールも歩いていける距離。
なんてうらやましい。



BOMBER 

これからどうなるのか心配のカフェ。

今後の立ち退きなど会館と話し合いの途中だとか。夢の途中。
サヨナラ模様になりませんように。
また来ます。
秋の気配。眠れぬ夜。
湾岸スキーヤーが来るまで、クリスマス・イブまで、どうぞこのまま、営業してください。


  さよなら夏の日。


毎週月曜日は
「コーヒー・喫茶店エッセイの日」


いつも こころに うるおいを。水分補給も わすれずに。

最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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