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はじめてのうめしごと

2022年6月9日〜2022年6月24日
和歌山県みなべ市に、梅収穫に行ってきました。

果樹王国、和歌山。

収穫した完熟梅。ちょっと傷もついてるけど、自然落下した証。

和歌山は全国でも有数の果樹の産地です。
愛媛に行った時に、温州みかんでは和歌山が全国トップと聞いていましたが、果樹という広いカテゴリで見ても、全国上位を総なめです。

引用:和歌山県「和歌山の果樹」https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/070300/kajupanf/fruit_d/fil/kajyu2021.pdf

なぜこんなに果樹の生産量が多いかというと、本州の中では和歌山は最南端なんです。温暖な気候と降雨量も相まって、果樹の栽培に適しているんですね。

収穫というより、梅拾いだった件。

梅林には、落ちた梅が痛まないようにネットが張ってあります。

畑に行くと、梅の木がお出迎えです。
梅の木自体はそれほど高くなく、簡単に実がもぎとれそうでした。

さあ、収穫するぞ!と実に手を伸ばすところでしたが、なんと今回の仕事はネットに落ちている実を拾うことだったのです。

今回お世話になった梅ボーイズさんでは、自然落下の超完熟南高梅が販売されています。

自然落下ということは、直前まで木から栄養をもらっているということです。さらに熟しているので、皮が柔らかく、とても香り高いのです。
拾っている時にも、箱に詰めている時にも、いい香りが漂ってきて、、
頭の中は、「かじりつきたい」衝動でいっぱいでした。

こんなに美味しそうな完熟梅ですが、実は市場にはあまり出回りません。
そもそも超完熟しているので、傷むのも早いんです。
うめしごとの大定番の梅酒ですが、長くて年単位で漬け込む方もいらっしゃいます。そんなときに不安なのが、発酵したりカビが生えてしまうことです。また皮も柔らかいので、輸送中に潰れてしまう危険性もあります。

そんな貴重な完熟梅を、収穫・梱包・発送するお手伝いをしてきました。

お客様が、うめしごとを待っている!

実際に発送されてきた完熟梅たち。いい香り。

とにかく痛むのが早い完熟梅。公式ホームページでも、賞味期限2日となっています。
一番いい状態でお届けするので、お客様にも配達予定日に受け取っていただくようにお願いしています。

つまり、その日の注文数は決まっているので、発送が間に合わないというのは許されません!
うめしごとを待っているお客様のために、より効率的に、品質は最上級に、傷まないように優しく、そして素早く、収穫・梱包・発送をしました。

それができたのも、一緒に働いていた仲間たちのおかげでした。
今回は主に農業系の大学に通う大学生たちと寝食をともにしましたが、このチームワークはすごすぎました。声掛け合うのは当たり前ですが、誰かがタイムキーパーして、お互いをフォローしあって、、日々作業時間の短縮記録を更新してました(笑)

ダラダラせず、仕事はきっちりやる。そして全力で遊ぶ!を繰り返していたので、毎日笑い声が途絶えず、最高に楽しい時間を過ごしました。

うめしごとって、楽しい。

初めての梅酒をつくるの図。

とにかく注文数が多い超完熟梅ですが、そのまま食べることはできません。(ちなみに、青梅はそのまま食べるとお腹を壊します。完熟梅は、とても酸っぱいです)
大体の方が、梅と一緒に紫蘇を購入して梅干しにしたり、梅酒・梅シロップにするそうです。

毎日おいしそうな完熟梅を見せられては、うめしごとをしないわけにいきません。一人暮らしなのに、欲張って3kgもいただいてしまいました。

内訳はこちら。↓
梅酒(ラム酒):1kg
梅酒(ウォッカ):1kg
梅シロップ:1kg

ラム酒とかウォッカとか、クセつよそう・・・と思われますが、お手伝い先の農家さんはウォッカ推しでした。ラム酒もいいと聞いたので、勇気を出してこの2つをチョイスしました。

私には夢がありまして、、それは20年ものの梅酒をつくること。
徳島で、20年以上漬けた梅酒をいただいたことがあり、「こんなにおいしい梅酒は飲んだことがない!」と驚愕してから、自分でも作りたいと思っていました。
今回漬けたうちの1つは、自分の50歳の誕生日に開封しようと思っています。今から楽しみすぎる・・・!

梅酒は作ってから3ヶ月以上は待たなければいけませんが、梅シロップは10日ほどで完成します。

漬けて2日目の梅シロップ。だんだんエキスが出てきています。

日毎にだんだんとエキスがでてきて、その様子を毎日観察するのも楽しいのです。今回は地元の人にアドバイスをもらい、ブルーベリーを少し入れて作りました。赤みがかって、キレイに仕上がります。
10日後に瓶から出して、少し鍋で熱を通せば完成です。エキスを出し切った梅も、少し酸っぱいですが食べることができます。私は梅ケーキにリメイクして、残さずいただきました。

お客様が見えた気がした、梅収穫。

15分歩けば、すぐに海が見える。そんなまち、みなべ。

今回の仕事は、収穫・梱包・発送なので、対面販売していません。
ただ不思議と、受け取ってくださるお客様を見て、仕事をしていた気がします。

受注販売だからこそ、「待っている人がいる」という感覚がありました。また、リピーターの方が多かったり、届いた完熟梅をSNSでアップしてくださる方がいたり、誰かが喜んで受け取ってくれるのを、鮮明に感じられたことも、影響していると思います。
この感覚は、生産者側のモチベーションをものすごい上げてくれます。

自分が今までスーパーで何かを買っていた時は、誰が・どんな風に・どこで育てたかも気にしていませんでした。(全国の農家さん、ごめんなさい・・・)
でも、この完熟梅は、しっかり選ばれて購入されています。それだけ魅力のつまったモノの販売に携われたことを光栄に思います。

そして、この完熟梅以外にも、丹精こめて野菜・果物をつくっている農家さんがいます。単なる食事として受け流すのではなく、少しでもその生産者さんの頑張りを味わうことが、大事なんじゃないかと思いました。


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