成果を出すマネーフォワード流SEOの12の原則
こんにちは。
株式会社マネーフォワードでSEOマーケティングの責任者をしている、清水と申します(写真の真ん中)。
私がマネーフォワードのSEOを手掛けるようになってから数年経ちますが、おかげさまで例年高い実績を残すことができています。
周りからも「一体どうやっているの?」と関心を持って頂くことが増えてきたため、私たちのチームが普段どんな事を意識しているのかを、まとめてみました。
よろしければ、ご一読ください。
己を知る
ここで言う「己」とは、自分のことではなく自社のサイトのことを意味します。
物事を始める際は「自分に何ができて、何ができていないか。できているとしたら、どれくらいできているのか。できていないとしたら、どれくらいできていないのか」と、出発点を客観的に把握しておくことがとても重要です。これをSEOに当てはめると
・サイトの構造はどうなっているのか
・テクニカル上の課題はあるか
・どのようなキーワードでインデックスされているのか
・目指したい地点と現状はどれほどのギャップがあるのか
・どのような被リンクを得ているのか
・EEEATはどれくらいの強度か
などを最初に把握しておく必要があります。
SEOは、農業に近いと個人的に考えています。高品質の設備を揃え、良い品種の種を育てようとしても、土が死んでいたら絶対に豊作にはなりません。下手すると種が全部死にます。SEOにおいて、元になるサイトはまさに土です。土壌をしっかり整えるからこそ、そこに蒔いた種(コンテンツ)が満開に咲き誇ることができるのです。
自社サイトの強み弱みを把握し、課題を最初に片付けておくのが、成果を出すSEOの第一歩です。
敵を知る
敵と言うと物騒ですが、いわゆる競合他社の話です。
SEOの本質のひとつは「競争」です。競争に勝つには、相手を知る必要があります。と言うか、知っていた方が楽に勝てます。SEOに当てはめると
・サイトの構造はどうなっているのか
・どのようなキーワードでインデックスされているのか
・どのような戦略で動いているのか
・どのような被リンクを得ているのか
・EEEATはどれくらいの強度か
などを把握しておく必要があります。
ゼロからSEOを始める場合や未進出の分野での戦いを始める場合、ほぼ必ず先行して勝っているサイトがあります(必ずしも業務上の競合とは限りません)。それらのサイトを徹底的に研究し、自社とのギャップを把握し、その差を埋めるように動いていくことが基本になります。先行他社は最高のお手本です。
高い山ではなく低い山を無数に登る
SEOは大きく2つの方向性があります。ひとつは、特定のBIGワードの順位を上げること。もうひとつは、関係する領域で広く順位を上げることです。多くの方がイメージするSEOは、前者です。しかしより重要なのは、後者です。
特定のBIGワードで高順位が取れた場合、大きなリターンが期待できます。しかし大抵の場合、そこは苛烈なレッドオーシャンであり、難易度が非常に高いです。更に最近のGoogleでは、ビジネス上の市場浸透度やブランド認知度の高さで順位が決まる傾向が強く、マーケターがどんなに努力しても捲れない状況も多くなってきています。アンコントローラブルな要素が大きいのです。
しかし関連領域でロングテールを攻めていくということであれば、話は違います。そしてユーザーの隠れたニーズは、ロングテールの中にこそ埋まっているものです。
ロングテールKWは検索数自体とても少ないため、ひとつひとつのページが出す成果は微々たるものです。しかし、塵も積もれば山となります。そしてその山は、いくつもいくつも作ることができます。
富士山は日本で一番高い山ですが、富士山以外の山の高さを全部足したら、富士山よりはるかに高くなります。富士山が高すぎて登れないなら、他の低い山を全部登ればいいのです。結果として、成果の絶対量はその方が大きくなります。
順位でなく成果を求める
SEOとは順位を上げる行為です。しかし、順位そのものはビジネス上は無意味です。大事なのは、成果を出すことです。
成果の定義は状況によって異なりますが、多くの企業の場合は、いわゆるCVであったり、セッション数あたりでしょう。なんにせよ、順位が上がるだけではだめです。その次に何が起こるか、何を起こせるか、その結果どのような利益を会社にもたらすか。それがマーケターの価値の本質です。
顧客の行動を促す
前節に関連する話です。成果を出すためには、ユーザーに何らかの行動をして頂く必要があります。
WEBマーケティングにおけるCVとは、簡潔に言うと、行動の結果です。お客様がサイト上のボタンを押してくれるから、CVが生まれます。逆に言うと、押してくれなかったら何も生まれませんし、ボタンそのものが存在しなければ、そもそも行動の可能性すら無くなります。
サイトの中にどのようなものが存在していれば、お客様は行動してくれるのか?そもそも行動を促しているか?成果を出す上で、常に問い続けたい問題です。
打席に立ち続ける(そしてバットを振り続ける)
成果を出すために何が一番重要かと問われたら、僕はこう答えます。これは仕事に限ったことではありません。大切なことはただひとつ「行動し続けること」です。
ホームランは簡単には打てません。ヒットだって打てないでしょう。しかし、打席に立つだけなら誰でもできます。打席に立ち続け、バットを振り続けていれば、いずれはバットをボールに当てることができるでしょう。それが積み重なれば、ホームランも打てるようになるかもしれません。
失敗なくして成功なし。行動せずして成功なし。古今東西、あらゆる分野、あらゆる時代において、行動量の少ない人が大きな成果を出している例は無いんじゃないかと思います。
質も量も追う
よく「質と量のどちらを追うべきか」という話がありますが、この答えは明白です。どちらも、です。
高品質であれば、量に勝てるというのは幻想です。かといって、質を犠牲にして量を増やせばいいわけではありません。一定の品質を担保しつつ、圧倒的な物量を用意することが重要です。それが普通に考えて、最強ですよね。なら最強を目指しましょう。
原理原則に従う
SEOのトレンドは変わり続けています。しかしGoogleが提示している原理原則は、昔から変わっていません。それは「検索するユーザーにとって、有益な情報を提供する」です。
SEOは、実施した施策に対する厳密な評価をすることができません。これをすれば確実に成果が出るというものもありません。ゆえに、判断に迷うことも多くあります。
そんな時は、この原理原則に従うことで、指針を見出すことができます。ユーザーにとって大事か否か。答えはおのずと見えてきます。
暗闇を進む勇気を持つ
前節で「答えはおのずと見えてきます」と書きましたが、それでも成功する保障はどこにもありません。いつ成果が出るかもわかりません。
気持ちとしては、暗闇の中で更に奥の暗闇へ進んでいくようなものです。その深淵に進む勇気が、成果を出すSEOマーケターに求められる胆力です。
この資質の有無が、そのままSEOマーケターしての資質になっていると思います。
専門家に敬意を表する
SEOの仕事をしていると「できるだけ安い単価で記事を作りたい」という企業担当者に会うことがあります。気持ちはわかりますが、それでは良い物、成果の出る物を作ることはできません。
昨今のSEOでは、コンテンツの信頼性や専門性が高く求められています。それを実現するためには、相応の知見やスキルを持った方に制作を依頼する必要があります。
素人が検索して情報を集め、それっぽくまとめていればどうにかなった時代は終わりました。専門家の知見に敬意を持ち、力を借りることが成果を出すSEOへの道です。
長期的な目線を持つ
SEOは、どうしても施策の実行から成果が出るまでのタイムラグがあります。これは、どんなに評価されやすい大規模サイトにも言えることです。
だからこそ、将来を見据えて成長の種になる施策を常時仕込み続けていくことが重要です。万策尽きてから次の手を考えていては、何もできない空白の期間が生まれてしまいます。
常に先を見据え、新たな策をどんどん世に出していくこと。その時間軸を数年単位で持つこと。SEOは一朝一夕では成り得ません。
常に観察する
観察は、マーケティングの基本です。顧客の動きはどうか、競合の動きはどうか、実施した施策の経過はどうか・・・発見や気づきは、常に観察から生まれます。
より良い観察をするためにはどうすればいいか。一言で言うと「好奇心」だと思います。
物事は、見方を変えるだけで全く違った視点が生まれます。見る角度を変え、常識を疑い、まだ見ぬ世界を求める好奇心を強く持つことで、観察力は一層磨きがかかります。
新しい視点を持って周りを観察し直せば、新たなチャンスを発見できるかもしれません。
おわりに〜仲間を募集しています〜
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
私たちのチームでは、2つのポジションで新たな仲間を募集しています。
ひとつめは、SEOマーケターの募集です。
主にコンテンツマーケティングのお仕事をします。
ふたつめは、WEBディレクターの募集です。
こちらは、サービスサイト・LPの制作、CV改善のお仕事をします。
ご興味のある方は、ぜひご連絡ください!
カジュアル面談からのスタートでもOKです。
どうぞよろしくお願い致します。