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うた絵巻というチャレンジ。

ちょうど一年前
2023年6月20日に「千静のうた絵巻 vol.1」を開催した。

これは、上方唄松浪流の主催イベントで
道頓堀並木座で毎月ライブを行う、というもの。
師匠と、千紫さん、千粋さん、私の4人が交代で
各自の趣向でソロライブを行います。
師匠からは「好きにやっていいよ」と言われており
内容も地歌・上方唄に限らず、演歌でもポップスでもOK、
ただし一人でやること、という会です。

気づけば地歌・上方唄も始めてから十年以上が過ぎ、
けれども人前で演奏する機会はそれほど多くありませんでした。
たとえば、古典のプログラムだけで30分のライブーー
聴いててしんどくないですか?
楽しんでもらえるステージを作る自信がなくて
結局はライブをするなら津軽三味線で、となりがちでした。
しかし、やっているうちに古典の三味線のよさ、
唄の面白さが少しずつわかってきて、
こういう曲も聴いてもらえたらと思うようになりました。
できれば、古典だけのプログラムではなくて
古典もポップスもオリジナルも区別なく、
好きな曲を色々まぜこぜにして何かひとつのストーリーになるような、
そんなプログラムが作れたら面白いな、と
アイデアだけはずっと持っていました。

アイデアはありながらも
つい目の前のあれやこれやにかまけて動き出せずにいた私に対して、
師匠は「毎月ライブをやる!」と決めたら即行動、
あっという間に並木座での火曜会開催が決まったのでした。
この決断力、行動力、実行力、さすが師匠だと思うと同時に
私にも出演の機会をいただけたことは本当に有難いことでした。

さて、実際にやり始めてみたら
これがもうめっちゃ楽しい。
やっぱり私は”作る”ということが好きなんだなと改めて感じました。
既成の曲でも、どんな曲と、どんな順番で組み合わせるかで
曲の解釈も微妙に違ってくる、そういうのが面白い。
回を重ねるごとに、自分の発想も柔軟になっていくし
やりたいテーマがどんどん増えていく。

私は小さい頃から本を読むのが好きで
一時期は自分で詩を書いたりもしていたし
今でも文章を書くのは好きだ。
物語と音楽を結びつけて、ひとつの作品にしていくのは
きっと自分に合っているのだろうと思う。
また、そのヒントになったのは、私が今までに観てきた舞台、
「若冲の翼」や「レオナール」などの林英哲作品や
中島みゆきの「夜会」シリーズである。
いろんなところに散らばっていた私の”好き”が
「うた絵巻」という一つの場所に集まってきているようだ。

そんなわけで
2ヶ月後には「うた絵巻 vol.4」開催です。
今回のテーマは「いまひとたびの」。
もう一度、もう一度だけでいいから逢いたいと願う人。
誰にもいるのではないでしょうか。
そんな想いを、二つの物語と組み合わせて綴ります。

千静のうた絵巻 vol.4- いまひとたびの
2024年8月20日(火) 14時半~
@道頓堀ミュージアム並木座
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