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竹になりたい

私は、強くてもろい。

まるで、デッサン用の木炭のようだと思った。

縦からの衝撃には、そこそこ耐性があるが、横からの衝撃には弱い。
呆気ないほど簡単に、ポキリと折れてしまう。


私は、強くあらなければならない。
強い私を求められている。
だから、弱い自分を認めることができず、強い自分を演じてきた。

だが、実は弱い。
ガラスのハートだ。
でも、ずっと見ないフリをしてきた。
フリが得意になり、いつしかフリをしている事にも気づかなくなっていた。


ポキリと折れた時の衝撃は、相当なものだ。

蟻地獄に引きずり込まれたかのように、ずるずるズルズルと、感情の闇にどんどん飲み込まれていく。
底が見えない深い闇。
そして更に、これでもかと追い打ちをかけてしまう自分がいる。
とことんまで気持ちを落とす。
自分で逃げ道を断ってしまう。

そんな状態でも、人には弱いところを見せられず、平気なフリを装って笑ってきた。


でも、もう限界がきてしまった。

そんな自分に気づいてしまったから。
もう、見ないふり出来ない程、ハッキリと気づいてしまった。

どんな自分も受け入れる。
こうあらなければならない自分なんてものは、きっとない。

自分で自分のイメージを作っていただけの事。


どこもかしこも、批判、批判、批判。

テレビは耳から、ネットは目から、批判が私を侵食する。
テレビは、ほとんど見なくなったが、ネットはつい見てしまう。
引き寄せられてしまう。
そして、たくさんの見知らぬ人たちが書き込んだ、批判の毒牙にかかる。

批判をするのは、簡単。
対案を出せ。
よく耳にする言葉。
でも、また、その人たちの口からも案は出てこない。
中立の立場を気取って、かっこつけているだけ。


まざまざと、人の本性を見せつけられた一年。
あまりにも、しんどい一年だった。

心が悲鳴をあげている。

でも、私は負けない。

そして、明日への希望を持ち続ける。


柳のように軽やかに受け流し、竹のようなしなやかさを兼ね備える。

本物の強さを纏った人間になろう。



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