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陽と花 そして地

陽と花

そこには
絶えることなく流れるエネルギーが存在する

けれど
陽は翳る時間が増え
花にはその光がなかなか届かない

花が光を求め探す様を
陽は感じ取っても
花に届ける力を失っていった

花は鮮やかさを失わないよう
自らのエネルギーで上を向き続けた

陽を探す花と
翳りながらも花を想う陽

そこには
花を支える地の存在があった

地に気付いた花は
もうずっと昔から知っていたような
不思議な安心感に包まれた

花にとって
陽も地も同じように大切で
必要で
どちらが欠けてもダメで

その時
すべてがひとつに繋がっていたのだと
理解した


翳る陽は
大切な花を
地に任せることにした

地は花に陽の分まで
惜しみなく栄養を注ぎ込む
それはその時からではなく
ずっとずっと昔から続いていた

ここにもまた
絶えることなく流れ続けるエネルギーが
存在していた


花は地と循環しながら
陽が再び眩い光を放つのを
信じている

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