【詩】身勝手に

壁ばかりが白いのだ
誰かの影が色濃く映る

夜が来れば朝を嫌い
朝が来れば夜を恐れ
温もりを求むために冬を愛し
水の冷たさを知るたびに夏に惚れる

路上で私が潰れてる
受け取ってと投げられて
どの手も介さず地に落ちた
誰のものにもなれはしない

潰れた体を引きずって
醜い体内を晒し生きて行く
目指すは後ろ指の示す方角へ
そして 壁ばかりが白いのだ

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